うぇすとの女の子は姉さん。９【LAST】

愛しき君の声で涙が止まらない ページ29

重岡side




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重岡「……指、動いたような」





春崎母「え、ほんまに？！」




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はるの顔をじーっと見ていると、今度はさっきより大きく指が動いたのを感じた




そしたら、ゆっくり、ゆっくり…どんどん目が開いてきたんや





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重岡「…っ、はる？聞こえるか？俺やで、大毅やで。はるのおかんもおるで。……はる、？」





春崎母「A、？Aわかる…っ、？」





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ゆっくり瞬きをして、ゆっくり口も開いたんや





そしたらさ




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『……お、かぁ…さ……だ、ぃき……』





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って、ほんっまに小さな声でそう言ったんや




……起きたんや、はるが……起きた……





俺はすぐにナースコールを押して先生を呼んだ





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春崎母「A、っ……よかった。ほんっまによかった……っ、」





重岡「……はる、っ………」





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やっと、はるの声が聞けた。俺の名前を呼んでくれた



安心したのか、俺の目からは涙がどんどん落ちてきて、視界は歪んで見える




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重岡「お、俺…マネージャとメンバーに連絡します、！」





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“ はるが目を覚ましたで！ ”




そう一言、メッセージを送った。







みんな、やっとやで。やっと、はるの声が聞けるんやで




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ﾏﾈｰｼﾞｬｰ「はる、！！」

濱田「A、っ？！」

神山「Aちゃん……っ、」





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続々と病院に着いた瀬良さんとメンバー


みんな息切れしとるから、病院の廊下とか走ってきたんやろうな





みんな、はるに会いたくて堪らなかったんやで？





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小瀧「……A…っ、A…〜〜〜っ、！」




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ギャンギャン泣きながらはるに抱きつく小瀧を

か弱い顔をしながら受け止めるはる。





あぁ、よかった。はる、笑っとるわ





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小瀧「ごめん。ごめんなA……っ、」





『……ふふっ。…なんで、のんが…謝ん、ねん』





小瀧「……だって、気付いてやれなかったからぁ！」





中間「……はる、ほんまごめんな…っ、」





『…みんな、謝らん、といてや……悪いのは、全部…私、やねんから…笑』





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目を覚ましても、相変わらずやねんな





絶対にはるは、俺たちのせいにしない。









その優しさに、また俺は涙するんや

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