passion〜深まる〜４ ＊YeSung＊

confusion〜混乱-2 ページ11

それから俺の仕事には必ず小川さんが付いてきた

美人で韓国女性みたいに押しも強くなく
控えめでいても仕事の時は
別人のように仕切る
そんな小川さんの評判は良かった

ずっと俺と一緒だからか
俺と小川さんが噂になったりしたんだ

一つ目の噂
『美人スタッフが俺についた』
これにはジョンスヒョンが食事会を決めた

二つ目の噂
『俺とその美人が怪しい』
これに反応したのが、ヒチョルヒョン

「食事会に連れてこい。俺がどんな女か判断してやる」

「別にどんな女性でも仕事さえ・・・」

「連れてこい。Aを泣かす奴は排除するからな」

「はい・・・」
ヒョンはAが絡むと妥協とか、あやふやとかは絶対許さない

「でも ヒョン。 別になにもないですよ」

「あー分かってるよ。お前が他の女に気持ちを揺るがすはずがないのわな
　でもな そのスタッフはどうだ？」





小川さんとの会話は韓国語だ
楽って言えば楽なんだ

「小川さん。明日の夜の予定ありますか？」

「ありませんが
　イェソンさん 私の方が年下なんで、呼び捨てにしてもらって大丈夫です」

「そうか？じゃ俺の事は、いつまでもイェソンさんなら他人行儀なんで
　他の韓国スタッフと同様に オッパでいいよ」

「はい・・・オッ・・パ・・・
　すごく恥ずかしいです
　オッパなんて」

可愛いなぁ 日本人の子が慣れてなくて
照れながらオッパって呼んでくれるの

「あの 明日の夜ってなんですか？」

「メンバーも顔合わせがしたいそうなんだ
　俺達とメンバーで飲もうって」


当日は、俺達は仕事先が一緒だから
マネヒョンに連れて行ってもらった
芹花ちゃんは遠慮してたけど
わざわざ別行動の方が不審だよな

「キュヒョナも迎えに行くから」と
マネヒョンが言って迎えにいくと

「ヒョン。お疲れ様です」
車に乗り込んで芹花ちゃんを見るなり笑顔がなくなり
無表情になった

「俺の日本側スタッフの小川芹花ちゃん
　今度キュヒョナも日本活動するときには担当してくれるらしいよ」

「そうですか。よろしくお願いします」

「小川芹花です。宜しくお願い致します」

なにも言わないキュヒョナ
この弟もAの為に芹花ちゃんを品定めする気なんだな
そんな心配は不要なのに

「オッパ。私、なにか気に障る事しましたか？」
芹花ちゃんが小さな声で俺の耳に囁くように聞いてきた

舌打ちと共に睨まれた

「おい、キュヒョナ。その態度！」




　

confusion〜混乱-３→←confusion〜混乱-1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す