蝉の聲に溺れる【HQ】 (ページ4)

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わるもの。３ページ4

緑川もえ。

あいつは、入部してまだ一年も経っていない。

顔もまあまあ良い、頭はとんでもなく悪く、
運動は平均より少し下と顔だけでカバーしている面が多い。

性格は…あまりしらない。

まあ、まだ三年には少し遠慮している部分もある。

しかし、なぎさと居る時は満面の笑みで人の愚痴を溢しているのを聞いたことがあった。

それも…Aの、こと。

『あいつ、マジ男に媚びてそうな顔じゃない？』

『あー、確かに』

正直、許せなかった。

だから…こうなったのも、返り討ちにあったと思っている。

ざまあみろ。

そして、赤木なぎさ。

あいつはどこか自虐的要素がある。そして、一部の生徒には怖がられているらしい。

陰気なクラスメイトをいじめているという噂もある。

俺はクラスが離れているため、よくわからない。

しかし、頭も良いし、仕事も効率良くこなしている。

部員のこともしっかりみてくれているので、俺はその噂を信じていなかった。

しかし、少し化粧をしているように見える。

この学校は化粧禁止なので、見つかったら生徒指導行だ。

最後に、日向A。

あいつは、本当に良い奴だ。

「A！おはよー！」

「あ、おはよ！今日も良い天気だね！」

「急にどうした笑」

学校の中で、悪い噂なんて一度も聞いたことがない。

顔は普通に可愛いし、勉強も運動も難なくこなしている。

おまけに、背が高い。

サバサバしているし、人によって態度を変えない。

なにより、怒った姿を三年間みたこともないのだ。

バレー部にとって、自慢のマネでもある。

クラスは隣だ。俺が教室を覗くと、女子の目線は熱いが、

あいつだけは人としてちゃんとみてくれる。

そして、そんなAを、好きなやつもいる。