杜若-かきつばた-

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望「大毅〜、出来たで〜」



そう言うてもなかなか出てこうへん大毅
寝とんかな、って思ったけどソファの裏から頭が出たり入ったり(笑)



望「も〜、また隠れんぼかあ？」



リビングの方に行って上からチラッとソファの裏を覗くと前を向いて手で口を押さえてニコニコしながら一生懸命声を我慢しとる(笑)

今度は俺が大毅の背中に回る



望「ばっ」

大「きゃあ！」



後ろから驚かして抱きしめたら女の子みたいな声を出した



望「びっくりした？」

大「びっくしたあ！」



そう言うて前を向いてギュウっと俺を抱き締めてくれる

ああ、可愛すぎる
舌足らずな所も抱き締めてくれる所も可愛い



大「うわぁ…！」



ダイニングの椅子に立って机に手をついて元々大きい目をさらに見開いてオムライスに興味津々(笑)

その姿があまりにも可愛すぎて思わず写真を撮る



望「はい、じゃあちんとん、して下さい」

大「ん！」



もう早く食べたいんか、さっきまでとは違い偉いお利口さんになる



望「手を合わせて！」

大「？」

望「お手手とお手手合わせて、食べ物に感謝すんの」



そう説明したら納得したようにパチン、と手を合わせる



望「いただきます」

大「いた、あきます？」

望「いただきますは、命をいただきます、って」

大「！いたぁきます！」



知らなかったことを知れて、凄く嬉しそうにもう1回いただきますを言う

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