杜若-かきつばた-

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望「じゃあドライヤーするからここ、ちんとんしてください」

大「はあい」



ソファに大毅を座らせてドライヤーのスイッチを入れる

そしたらビク、って大毅の肩が跳ねる



望「ごめんごめん、ビックリした？」



無言で頷く大毅



望「大毅？怖い？」

大「怖ないっ」



そう言うた大毅の声はさっきまでの声より少し小さくて、少し震えとる

1度ドライヤーを止めて置く



望「大毅、こっち向いてん」

大「？」

望「はい、ぎゅーして」

大「？ぎゅー」



ぎゅーして、って言うたら素直にぎゅーしてくれる大毅



望「これやったら、まだ怖いのまし？」

大「！うん！」

望「そっか、ほなら、ドライヤーしまーす」

大「あーい！」



さっきより笑顔になって声も明るくなった大毅

やけどドライヤーを付けて髪に向けると身体が少し強ばって、さっきよりきつく俺にしがみつく



大毅の頭を撫でるように髪を乾かす

そしたらちょっとずつ力が抜けていくのが分かる



望「はい、終わったで〜」



髪を乾かし終わってドライヤーを止める

一向に顔を上げへん大毅



望「大毅？」



呼んでも返事はない

どうしたんや、思て顔を見たら、爆睡かましとる小さいの(笑)



望「ふは、口空いとるし(笑)」



ヨダレが出てきそうなほど口を開けてほっぺたを潰れさせて寝る大毅

そんな大毅を抱えてベッドに寝かす



望「おやすみ、大毅、これからよろしくな」



寝とる大毅にそう言うて俺も眠りについた

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