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これじゃ、結局何の解決にもなってない。
こんなことで吉田の佐野に対する思いは消えるわけじゃない。
もしかしたら、自分の気持ちを知ってもらったことで、隠すことが無くなったせいでもっと佐野に依存するかもしれない。
むしろ、元より悪化してしまったんじゃないだろうか。
佐野はこれからも、こいつの叶わない片思いを引きずらせることを選んだんだ。
それはこいつにとっては生き地獄も同じじゃないのか？
けれど、羨ましいとも思った。
佐野の懐の広さと優しさと、吉田の素直さと純愛さが。
俺には嫉妬するほど羨ましかった。
俺ただ一人、何もうまくいかず、何もかも失ってしまった気がした。
「太智」
佐野が俺を呼んでいる。
今更俺に何の用だ。
説教でも垂れるつもりなのか。
「太智、お前も俺の大切な友達だ」
またこいつはこういうムカつくことを言ってくる。
何を言う気か知らないが、俺は「はぁ…？」と、持ち前の強がりで、皮肉たっぷりに答えてやった。
「だから、これだけ言わしてくれ。壊したって何も手に入らないし思い通りになんて、絶対にならない。本当に想うことがあるなら、俺の代わりなんて言い訳して保険かけて、予防線張ってないで、もっと素直にちゃんと伝えるべきなんじゃないのか」
佐野はそれだけ俺に告げると、吉田に肩を貸して、ゆっくりと立ち上がらせていた。
そして、俺に背を向けて彼らは去っていく。
だから、俺はその背中に一言モノ申さずにはいられなかった。
「そんなこと…お前に言われなくても分かってるんだよ！！！」
そして、二人は俺の視界から遠く去っていった。
太陽が高くなり、俺の背中を温かく照らし出す。
しかしながら、さっきまでの熱さはどこへやら、俺の頭は思いのほか冷静になっていて、
無断欠席の理由考えなきゃなと、俺はそう思った。
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milkssss(プロフ) - めるてぃーさん» ありがとうございます！明日には完結できるように頑張ります！！ (2020年1月30日 19時) (
レス) id: a9a20d4e33 (このIDを非表示/違反報告)
めるてぃー - 更新がはやいので嬉しいです、頑張ってください！ (2020年1月30日 5時) (レス) id: 3d377f7936 (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます。そういっていただけて嬉しいです！ (2020年1月21日 18時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
みるく - すごく続きが気になります！ 更新頑張ってください！ (2020年1月20日 21時) (レス) id: 715edf2e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年1月20日 19時
