42 ページ44
私は泣きそうなのをこらえて
「失礼します」
そう言った。そして教室を出た。
ずっと考えた。
ロボロに伝えなきゃ。
私も同じことを思っている。
ロボロが好きなんだ。
本当はロボロと離れたいわけじゃないんだ。
一緒にいたい。って。
でも、どうしたら信じてくれる？
・
彼はずっと私の恋心を執着だと言う。
それに私は何もうまく言えなかった。
・
私は彼をいつから好きなのだろう？
あの言葉を聞いたとき？
・
それは執着になるのだろうか？
・
・
ある日、お父さんからご飯に誘われた。
お父さんの新しい家族は抜きで、二人で。
久しぶりに会いたい、そうメッセージが来た。
・
少しめかし込んで、レストランに行く。
久しぶりに綺麗なドレスを着た。
「パパ、ひさしぷり。ちょっと太った？」
父「わかっちゃうか。運動しているんだけどね」
「幸せ太りじゃん。いいことだよ」
・
私たち二人は他愛のない会話をした。
最近の弟のこと。大きくなったら旅行に行こう、だとか。
新しい家族の話はもう慣れた。
辛くなはい。お父さんが幸せそうなら、それでいい。そう思えた。
・
私は、両親の離婚を克服している。
そう思った。
怒ってなんかいない。
両親が幸せなら。
別にどうでもいいじゃないか、そう思えてきた。
・
【ずっと】を求めているわけではない。
やはり、私はロボロのことを…
一人の人間として、大好きなのだ。
傷を舐めてほしわけじゃない。
ただ一緒に笑って欲しかった。
そう実感する。
・
父「そう言えば、今日はロボロ君の話を聞かないな、最近彼はどうしてる？」
「元気だよ…」
父「喧嘩でもしたのか？」
「ううん」
父「もしかして、初恋がかなったのか？」
「え！？急に？どうしたの？」
父「だってAは
「…！？」
父「バレバレなんだからな。俺でも気づくよ。中学の頃、彼に会った瞬間からずっとずっと、ロボロ君の話ばかり…流石に妬いちゃったよ」
・
ふと思い出した。
ロボロが泣いている私にハンカチを差し出して
『大丈夫』
そう言った瞬間に＿＿＿
初めて空が、世界が…綺麗だと感じた。
ずっと時が止まってしまえばいいと思った。
・
私はロボロのことが＿＿＿＿＿＿
・
あの【約束】は気持ちを気づくきっかけ。
私はずっとずっとずっとロボロのことが好きだったのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 602人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
宙舞@不破狂??(プロフ) - 儚すぎる…ずっと泣いちゃう… (9月4日 13時) (
レス) id: 5374b343f1 (このIDを非表示/違反報告)
いねむり - rbさんの久しぶりに見たんですけどめっちゃ感動して涙止まりませんでした、、！二人すれちがっててめっちゃむず痒いですね`^´ (8月19日 18時) (レス) @page50 id: 64b21c98aa (このIDを非表示/違反報告)
蒼威(プロフ) - 感動と胸キュンをありがとうございます🙇涙が止まらんです（ ; ; ）ドキドキも最高でした！ (2022年11月7日 22時) (レス) @page50 id: 2eebd6e961 (このIDを非表示/違反報告)
Kote(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます。この作品でさら様になにかいい影響があったらなら作者も嬉しい限りでございます。すごく率直な感想、とても聞けて作者自身、嬉しい限りでございます。すごく書き気力にもつながりました。重ねてになりますがありがとうございます！ (2022年8月27日 1時) (レス) id: 00da8aa88a (このIDを非表示/違反報告)
さら - クラスメイトに言われた一言ですごく傷が付き、真夜中ながら心の穴を埋めたくて拝見させて頂きました。 最後のシーンで涙が溢れてしまって、クラスメイトのことなんかどうでも良くなりました。久しぶりに心から泣けました。この作品と作者様に心から感謝申し上げます。 (2022年3月22日 23時) (レス) @page50 id: c775ccb355 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Kotegawa | 作成日時：2021年12月1日 0時
