第69話 晴れる ページ19
彼女の任務内容はある村の呪霊討伐
等級は一級の呪いだった
呪霊を払い終わり、明王を憑依した体を
元に戻せばその姿形をみた瞬間
村人達は豹変したという
「目も当てられない状況だった
の癖して、リンチにされながらもあいつは
一切手出してない」
「…その村人達はどうした」
「俺がそれを目の当たりにして黙ってられる
と思ってんの?………殺そうとした。でも、」
"悟、私は大丈夫。
折角救ってあげたのにその意味なくなっちゃうだろ"
「本当馬鹿だよあいつ、……馬鹿が付くほど優しい」
なんてポソリと呟いた悟に私は拳を握る
(何故Aがこんな目に合わなくてはならない?)
そう思っていれば、
ずっと拭えきれず、霧かかったように
自分を抑えていた感情がだんだん晴れてくる
ーー □せ ーー
その感情に、私は目を見開いた
『 傑。』
「…!」
『なんつー顔してんの
私はピンピンしてる。だからそう怖い顔すんな』
「…起きてたのかA」
『少し前にね。悟もしょうこも心配かけてごめん
だけど皆がそう心配することじゃない
非呪術師に呪いは見えない、だからこそ
急に来た女が人間じゃない異形な姿をしたら
誰だって驚くよ』
だから暴行を加えられて当たり前なのだと
彼女はクスクス笑う
『だから傑、私は大丈夫だって』
といつもの笑顔でいう彼女に私にピシリと固まった
「お前、変な所優しいよね」
『うっせーよ 私は10割優しさで出来てんの』
「はいはい、まだ治療終わってないんだから
動かないで」
なんて、会話をする3人の声が通さがって聞こえる
私は彼女の笑顔が好きだ
だが、今の私はその彼女の眩しすぎる笑顔に
鬱陶しいと思ってしまった
64人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:xoxo | 作成日時:2021年4月12日 1時