１６０滴 ページ18
胡蝶「Aさん、そろそろ…………」
『待って！ もう少しだけ待って………！！！
心の準備を………！！！』
何この長細いの…………？
先端が尖ってるぅ…………
これでどうやって血、とるの………？
分からなすぎて…怖い…！！！
Aは初めて見る注射器に只ならぬ恐怖を感じ、かれこれ１０回は胡蝶と同じやり取りをしている。
杏寿郎「ふむ……ならば俺が先にしてやろう！！」
胡蝶「…………何でそうなるんですか？
煉獄さんの血をとってどうするんです！」
杏寿郎「Aは注射器がどのようなものか分からないから躊躇してるんだろう！！ だから俺がするのを見てみれば良い！！！」
さすがは杏寿郎、Aの事を理解していた。
杏寿郎「ほら、ここに血管があるだろう？
そこにこの針を刺すと傷口も出来ずにこの容器の中に血を抜き取れるんだ。
力を抜いていた方が痛みは少ないかもしれないな」
自分の腕を見せながらAに丁寧に教える様子に、胡蝶は大声を出さずに喋るこの男は一体誰なんだと横目で見ながら杏寿郎の腕へと何の躊躇いもなく針を刺した。
注射器の中に溜まってくる杏寿郎の血をAは瞬きもせずにジッと見ていると杏寿郎が肩を震わせ笑い出した。
杏寿郎「ふ、ははは………！
A、よ…涎が出てるぞ…！」
『っ？！ ち、ち、違うもん！！！』
口元を抑えプイッと顔を背けるAだが杏寿郎はまだ笑っている。
胡蝶「煉獄さん、笑いすぎです！
お次はAさんですよ、
はい、腕を出してくださいね」
言われた通りに腕を出すAだが緊張しているのが駄々漏れで腕がプルプルと震えた。
そんなAに杏寿郎は優しく笑うとコソッと耳打ちをした。
“無事にできたら……………………………”
その言葉に頑張る！と意を決した。
____________
胡蝶「はい、終わりましたよ〜」
『………はぁ〜…』
杏寿郎「良く頑張ったな！ 偉いぞ！！
少し休ませたら俺達は帰る！！
さぁ行くとしよう！」
素早くAを抱き抱える杏寿郎はドタバタと部屋を出ていった。
愈史郎「………珠世様、あいつ…血を飲まさずに連れて行ってしまいましたが…」
珠世「……」
胡蝶「……はぁ」
胡蝶は溜息をつき採取した杏寿郎の血液をパックへと詰め保管した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 271人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜丸 - 更新待ってます！ (2023年3月15日 23時) (
レス) @page23 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 青白の狼さん» わー🤣💦たまに広告のタイミング！！ってなる時がありますよね…😇 (2022年8月14日 21時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
青白の狼(プロフ) - 153滴を読んでいたら、精力剤の広告がニンニクの画像付きで・・・なんちゅータイミングや。(^_^;) (2022年8月13日 20時) (レス) id: 28fcd9b504 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - まゆさん» いつもありがとうございますー!!凄く励みになります🥹!!✨更新遅いですがこれからも良ければお付き合いお願いします☺️ (2022年8月11日 22時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 更新待ってました〜〜！展開がおもしろいです😆これからも更新楽しみにしてます(*^▽^)/★*☆♪ (2022年8月10日 10時) (レス) @page3 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杏 | 作成日時：2022年8月5日 14時
