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北斗side
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北斗「…はあったく、樹の奴、、」
樹と同じ委員会なんて入るんじゃなかった。
委員の仕事を全部押し付けて、女と遊びに行きやがった。
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俺はイラつきながら教室を出て、下駄箱に向かおうとした。
今思えば、樹には感謝かもしれない。
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誰もいない廊下を、俺はスマホを弄りながら歩いていたこともあって、ちゃんと前を見ていなかった。
その瞬間、
ﾄﾞﾝｯ
誰かとぶつかった。
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北斗「あっごめ…」
綺麗な長い黒髪をなびかせて振り返った人は、
涙を流している、美麗、
安達先生だった。
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北斗「えっ…」
安達「…ごめんねっ！…じゃあ」
そう言ってまた走り出そうとする、安達先生の腕を俺は無意識に掴んでいた。
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北斗「…大丈夫すか」
まさか引き止められるとは思ってなかったのか、
大きな目をあけて驚く先生。
安達「…っ、大丈夫よ。早く帰りなさい」
大丈夫、という先生からはさっきよりもさらに涙が溢れていた。
北斗「いや、大丈夫じゃないでしょ」
俺は先生の腕を掴んだまま、誰もいない空き教室に入った。
まあ、入ったからと言って、特に慰めたり俺から話を聞いたりはしなかった。
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安達「…ごめんね、先生なのに、こんなみっともない所を見せちゃって、笑」
しばらく時間が経ったあと、先生は笑いながら言った。
辛そうな、笑顔で。
北斗「あ、いや…俺こそすいません。無理に引き止めてしまって、、」
ひとしきり泣いてスッキリしたかな、と思ったら先生は自分から泣いてた理由を教えてくれた。
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作者名：がわちゃん。 | 作成日時：2020年8月15日 23時
