【ツイステ】ウツボとおままごと。 (ページ17)

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地面が近づいてくる。
10cm、10cmと近づいてくる。
刹那、それは一瞬だった。

ダンッ、とかなりの衝撃が身体に走る。
瞼が揺れる。足にはたくさんの負荷がかかっていた。
あれだけ気持ちよく走っていたのだから、
それほどダメージは大きいはずだった。

それはA自身が一番分かっていた。

ドン、と手から身体へと痛みが伝ってくる。
手を着いたはずだったが、転んだ痛さに手首を捻ってしまった。
落ちたスマホを精一杯掴んでロックを外す。

「ユウ」と表示された画面を押そうとしたが、
私はそこで躊躇ってしまった。
ここで画面を押したら助かるのに。

今は早朝。
規則を守るハーツラビュル寮では
早起きをしているが、
他の寮では早起きなどしていないはずだ。

荒くなった息を押さえ付けて喉に押し込む。

それだけの作業をするだけなのに体が痛いと唸る。

このまま誰かが来るまで助けを待つのかと思うと、
この作業が辛くなった。
はあはあと息が段々ともっと荒れてくる。

目の前にあったベンチに手を伸ばす。

神様、

フロイドのことを思い出してしまった私は

馬鹿なのでしょうか。