【ツイステ】ウツボとおままごと。 (ページ16)

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私は今日夢を見た。
いつもはあまり見ることは無いのに。

流れるプールのような場所だった。
気付けば、私は流されていた。
ぐるぐると回るうちに、力も抜けていった。

そっか、そんなんが人生だったな。
悟ってやがる。A。

「おっはー！」

私が挨拶をすると空気だけが挨拶を返した。
が横からやってくる。

綺麗な階段には私だけがぽつんと立っている。
みんなはウィンターホリデーで実家に帰っていた。
コツコツと、階段を下る音だけが私と話していた。

『いぇーい！今日は俺が一番最初に先輩に挨拶できた〜！』

そうエースが言うと、2人のケンカが始まる。
これはもう仕方が無いので私は静かに見守っている。
そんなやり取りを見ていた毎日が目の前から消えると実感は湧くものだ。

皆はまた今度実家に帰省するそうだが、
私はまだ帰省の準備が出来ていないため、
帰省するのは3日後になってしまった。

まぁ、自業自得なのだが。

だが、明日はフロイドとのお出かけの予定がある。(強制である。)

明日は暇せずに済むと思う。
私は足取り軽く階段を下った。

まだ少し眠気が覚めないため、
外に行ってベンチで風に当たってきたかった。
私は1人でハーツラビュル寮を抜け出した。

外は、それはそれは自由で気持ち良かった。

まだあまり動かない足を動かして精一杯走ってみる。
風が朝梳かした髪の毛に靡いている。
やっぱり走るのが私は昔から好きだった。

ベンチが段々と近付いてくる。

ザッ、と靴がアスファルトに擦れる音がする。
タッ、と足音が一段と大きくなる。

あれ、転んだかも。