僕たちの帰る場所3 (ページ40)

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sk side

だから世間が狭すぎるって！
俺は心の中でそう叫んでいた。

幼馴染の大我と中高の同級生の阿部ちゃんがバイト仲間で、これまた同級生のふっかと翔太は大我の同僚と大学の同期で…

対して良くもない俺の頭では整理しきれず、早くも混乱状態。

『ああそっか、樹がいつも話してたのって君たちのことだったんだ。もう面白くて面白くて』
fk「ちょっと待って待って、変なこと聞かされてないよね？！」
sk「なになに、気になる！」
『じゃあもう樹も呼んじゃおうぜ』

そう言うが早いか、樹くんに電話をかける大我。
樹くんも樹くんで、10分ちょっとで駆けつけるよ、なんてフットワークが軽すぎる。

そして現れた樹くん。
見た目はサングラスにピアスとあまりにチャラく、普通の勤め人というのが信じがたいほどだ。
「大我のお世話係」という事前情報しか持っていなかった俺は、その優しげなイメージとのギャップに面食らう。

しかし、ふっかと翔太と3人で並ぶと、まさにカーストトップのイケメン揃い！って感じでものすごいオーラなのも事実だった。
大学でも大人気だったんだろうな…
思えば大学時代のバレンタイン勝負は毎年翔太とふっかのデッドヒートで、そこに阿部ちゃんが飛び込んでくる感じだった。それも、これを見るとなんとなく納得がいく。

樹くんは持ち前のコミュ力の高さであっという間に打ち解け、俺たちも知らない2人のエピソードの数々を語ってくれた。

徹夜でカラオケして酔っ払ったふっかが謎の踊りを始めただとか、翔太が学食のチャーハンに入ってるグリーンピースと戦ってたとかいうしょうもない話から、サークルや学園祭での爆モテ伝説まで盛り沢山。

2人にこんな一面があったなんて、俺全然知らなかったなぁ…