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dt「じゃあ次は俺かな。ふっか店長は大トリということで」
涼太がふっかを立てつつ立候補している。
こう言うところ、涼太は本当によく考えている。
口数の多い方ではないけど、みんなをよく見ていて、辛い時そっと側にいてくれる。
そうかと思えばおっちょこちょいしたり、独特のボケをかますのが面白かったりもするんだけれど。
sk「翔太、舘さまのカクテルどんなだと思う？」
佐久間がひそひそ声で聞いてくる。
sk「俺さ、阿部ちゃんのカクテル聞いた時ちょっと驚いたんだよね。すごく深いところまで考えてくれてる感じで。
舘さまも、翔太のカクテルの話聞いて同じこと思ったって」
「一番近くにいる人も納得のチョイスなのね。けどそうだな…涼太は複雑だからな。
長年一緒にいるけど、涼太はなかなか弱みを見せない人だから、俺涼太のこと何もわかってないのかもって不安に思う事すらあるよ」
sk「いやいやいや。はたから見てると、2人の間でしか通じてないこととかめっちゃあるよ」
「そうかなあ。でも確かに、一緒にいるのが当たり前みたいにはなってるかも。前は『これからも一緒にいたい』だったのが、今は『これからも一緒にいるだろうな』に変わったの」
sk「ほらーやっぱり」
佐久間は何を言ってもポジティブに受け止めてくれるから、不安な気持ちも吹っ飛ぶ。やっぱり彼はそよ風なんだろうか。
そんなことを考えていると、涼太のカクテルが運ばれてきた。
iw「お待たせしました。ブラッディ・ブルです。カクテル言葉は、無邪気な人柄と優雅さが融合した人」
ab「まじかよ翔太と無邪気かぶりじゃん。めちゃくちゃエモいな」
照がカクテルの紹介をした瞬間、目ざとく指摘する阿部ちゃん。言われてみると確かにそうだ。照の思いの強さに胸が熱くなる。
iw「トマトとブイヨンを使った、スープみたいなカクテルなんだ。料理好きな舘さまに合ってるかなって思って」
dt「…ほんとだ、美味しい」
fk「それに、優雅さって入ってるのも舘さまって感じだよな」
sk「あだ名が貴族だもんな」
感動しているうちに、みんなが俺の言いたいことを全部言ってくれる。だから俺は最後に一言だけ。
「涼太のいいところがすごく詰まってる」
sk「おおーこれは最大級の褒め言葉じゃない？」
dt「ありがと、照」
涼太がいい声のお礼で締めて、いよいよ最後はふっかの番だ。
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作者名：わかめ
| 作成日時：2020年1月15日 1時
