永瀬廉くんの短編集 (ページ2)

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先輩ページ2

今日もいつも通り電車に乗った

しかし、今日はかなりの人が乗ってきた…

正直、満員電車は苦手

窓側で少し安心する…

外を眺めていたら…

ﾄﾞﾝｯ

ちょっと揺れが激しくてびっくりしたけど…もっとびっくりしたのが

顔を上げたら目の前に手が…

うそ…

か、壁ドン！？

恐る恐る、視線をずらすと、そこには……

な、永瀬先輩！？

やばい……

変に心臓がドキドキしてて、他の人にこの音が聞こえちゃうんじゃないか心配だった

きっと、顔真っ赤だ……私

永瀬先輩にバレないように、外を見る

こんなの見られたくない！

もう直ぐに降りられる……

次は○○駅～

朝からドキドキするなんて…

一生ぶんの運使っちゃったかも…

ちょっと後悔してる、自分がいる

やっと駅に着いて、扉が開いた瞬間飛び出した…

私は逃げるように改札を出て学校に向かった…

玄樹「おはよー！Aー」

『おはよう……』

玄樹「どうしたの？元気ないじゃん」

『電車で疲れたし、しかも…永瀬先輩にあっちゃった…』

玄樹「そんなこと？」

『だって、電車が揺れたと思ったら、先輩に壁ドン状態にされたんだからね！……まあ、先輩はその気ないと思うけど……』

玄樹「それは納得だよ！で、走って逃げてきたと……」

『そう…』

やっぱりそういうとこは分かっちゃうんだな…玄樹は

教室ではそんな会話をしていたら……

「キャーーー！」

廊下や教室で女子の奇声が聞こえた。

びっくりして、廊下の方を見ると

廉「Aっておる？」

え？

どこで私の名前？

「あの席にいますよ～」

廉「あ、本間？ありがと」

ニコッと笑えば女子は「キャーーー！」と奇声を上げる

廉「あのさ、電車の時大丈夫やった？」

『はい。大丈夫です』

廉「良かった…飛び出しとったから心配やったんよ…」

『そうなんですか？心配かけてすみません』

廉「いやええよ、じゃあな」

先輩は教室を出て行った

すると、女子たちから

「Aちゃんとどういう関係？」

「羨ましい～」

「永瀬先輩って女子には冷たいのにね」

なんて聞こえて来たから

なんか少し怖くなった

玄樹「先輩、Aに気があるんじゃないかな？」

『そんな訳ないよ……もう、私のことなんて忘れてるよw』

私はそう思ってた