___ 35. ページ36
.
『…ごめんね、困らせて』
目尻に残った涙の粒を拭いながら、
もう大丈夫、と出来るだけ笑って樹に伝えた。
『あと1本だけ吸っていいよ。その後戻ろう中に』
スマホは置いてきたから時間なんて分かんないけど
多分、結構長い間 外に居てる気がする。
樹とふたりで居ることは、
北斗くんもジェシーも知ってるはずだから
こんないかにも泣いてました、なんて顔で戻ったら
樹が責められちゃう
だから、あと1本分の時間だけ…
その後はいつもの顔でちゃんとみんなのとこに戻りたい
「…何だそれ。何もなかったことにすんの？これ」
それは、少し強めな口調で
明らかに怒ってる声。
…意外だった。
樹のことだから、このままうやむやにして無かったことにするか
ばっさり関係切られて終わりだと思ってたのに。
『…なかったことにするも何も、
私と樹の間には元々 何もなかったじゃん』
ただ、勝手に私が樹を好きになっただけ。
俺のことは好きになんなよ
って、
あの頃の遠回しな忠告を無視して
勝手に好意を抱いて、勝手に期待して、勝手に傷付いたのは私
「言っとくけど俺、お前とこのまま友達でいるつもりねーよ？」
『……分かってる、』
やっぱり、友達としてもいられないのは変わらないか
ちゃんと話をして、ケジメをつけてから
�猴�達�瓩辰討いΥ愀犬鮟�わらせたいって事ね。
一方的に無視されて離れられていくより全然マシだけど
これはこれで結構クるかも
「じゃあ2択な。お前が選んでいいよ」
…2択？
急にぎゅっと握った拳をふたつ出して
好きな方を選んでいいよ
なんて、
全く樹の意図が分からなくて
『何の2択なの、それ』
「いいからどっちか選んで
あ、中にライターが入ってたらアタリな」
『…ハズレ引いたら、、？』
「ハズレがあるとは言ってない」
何それ、どっちもアタリなわけないじゃん。
…ほんとに意味分かんない、
そのアタリが何を意味するのかイマイチ分からないけど
樹の言う通りに�犢イ�な方�瓩鯀�んでそっと触れた。
「こっちでいいの？」
『うん、こっち』
そう頷いたのと同時に、
樹は私が触れた右手の拳を空に向けて開いた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2765人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉帆(プロフ) - 久々の更新嬉しいです！楽しみにしてます！ (3月7日 3時) (
レス) id: 68b2be3bb7 (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - 更新ありがとうございます。すごく嬉しいです！！樹にもほっくんにもめちゃくちゃときめいてます！固唾を飲んで続きを見守らせていただきます。 (12月12日 13時) (レス) @page46 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - ほっくんとの続きが気になっていますが、更新の予定はありますか？卒業式に話せたのかな、どんな話になったのかな、とドキドキしています！ (11月27日 8時) (レス) @page44 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
makoyulove(プロフ) - 大好きな小説です＾＾続編も欲しいくらい！！ (8月23日 23時) (レス) @page44 id: bfe610f7f4 (このIDを非表示/違反報告)
みと(プロフ) - もうじゅったんかっこいいって思いながら毎回楽しく読ませて頂いています♪続きも楽しみにしてます🫶 (8月1日 22時) (レス) id: cc723408f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこ x他1人 | 作成日時：2023年7月13日 17時
