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取引を有利に進めたい、会社を買収したい、消したい。いろいろな話が舞い込み、着実に裏社会にも灰谷の名は広まっていった。
クラブにも顔パスで入れ、大体の場所では頼まなくてもvip扱いだ。
化粧も覚え、服装もスエットではなくなったし、場所によればヒールも履く。
言葉遣いや仕草も美しくなるように変えた。
だがそれと同時にそんな自分の手が汚れていく感覚にシンイチロー達にどんな顔をすればいいのかわからなくなった。
3人から電話はかかってくるが、出たことはない。
タダには普段通りの生活をしろと言ってある。
趣味になっているワカ達のジム通いも、毎日ではなくなったが行っているらしい。
まだ寒さの残る季節。
タダがジムへ行って不在の時を見計らってクラブへ向かおうとBARの扉を開けた。
少し遠くで鳴り響くサイレンに耳を澄ませる。
『なんだろ』
「火事…ですかね
それにこの消防車の数です
かなりでかい」
『そうね、家一軒くらいは燃えてそう』
扉の近くにいたやつが答える。
『まぁ遠いならいいわ
サツも多いだろうから気をつけろと言っておいて』
うす。と返事したそいつの顔を見ずに夜の街へ踏み出す。
目指すはビルの中にあるクラブだ。
扉を開けると暗いホールに色鮮やかなライトが照らし、天井にはミラーボールが回っている。
扉付近にいた男に囲まれるが気にすることなく奥へ入る。
音楽で床が振動する程鳴り響く中をコツコツとヒールを鳴らして歩く私に、自然と道ができていく。
中央のバーカウンターで適当にカクテルを受け取り、一際賑わっているvip席へと迷うことなく足を向ける。
アーチになっている赤いソファー席の真ん中に座る男は、両脇に2人ずつくらい派手な女を侍らせて酒を飲んでいた。
その男の後ろから近付き、耳元に顔を寄せる。
『私も混ぜていただけます？』
サラッと髪が肩から落ち、男の耳を掠めた。
顔だけ振り向いた男に、赤く塗った唇に上品な弧を描きニッコリと微笑みかけた。
「………は？」
目を見開いて心底驚いた顔をする男はガタッと立ち上がって私の両肩を掴んだ。
「Aか！！！？
お前こんなところでなにしてんだよ！！」
あまりの剣幕に侍らせていた女性達はサッと散って行った。
『消えてくれてよかったわ
話しの邪魔だったの』
そう言ってぐるっとソファーを周り、男の隣に座る。
『久しぶりね武臣』
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ！！(*ﾟﾛﾟ)!! ありがとうございます！！✨✨ 頑張ります！！🥰 (2022年8月18日 12時) (
レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い！！ これからも頑張ってください（＾_＾） (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです！ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます！ かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年5月14日 14時
