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「は?警棒?
警棒ってこの店にはねぇだろ
あっても鞭じゃね?」


『うん、それに気付いて出てきたの』


こっち。と言って歩き出した蘭についていく。


「ほら、ここ」


「交番なんだよなぁ〜」


『やっぱそうじゃん』



蘭がドヤ顔で指差した場所は交番。

竜胆はため息と共に項垂れた。



「サツはまずいって…」


『じゃ警備員襲う?』


「最近の警備員赤い電気つく棒しか持ってねぇよ」


『それガードマンじゃない?』



買うと言う選択肢の消えた会話に頭を抱えだした竜胆は、一本入った通りに消えて行った。



「竜胆?」

『どこいくのー?』



ゆっくり追いかけた先にいたのは、小太りのいかにもオタクな奴の胸ぐらを掴む竜胆の姿。



「ひ、ひぃ!!
すみませんすみません!!」


『竜胆何してんの?』


「ヒッ…り、りんどうって灰谷!!?
まさか灰谷姉弟!?」


「おいテメェ」


竜胆の低い声に、すみません!!と声を震わせたそいつの胸ぐらを掴み直して口を開いた。



「警棒売ってる店しらねぇ?」


「『まじ?』」


明らかに人に物を尋ねる態度ではないことももちろんだが、人選間違えてんだろ。



「ヒィ!!金なら!!
え?警棒?」


いやその反応めちゃくちゃわかるわぁ〜。


「知ってんのか知らねぇのかどっちなんだよ」



いや、知らねぇだろ。地下ドルのライブのスケジュール聞いた方が教えてくれるって。



「し、知ってます」


『知ってんのかよ』


「俺もう死にそう」


壁に手をついて笑い出した蘭を無視して進んでいく2人の会話に、ただただ立ち尽くす。



「姉ちゃん、兄ちゃん
こいつ案内してくれるって!アキバまで」


『あきばぁ!?電車じゃん
店の名前聞いて誰かに買いに行かせれば?』


「兄ちゃんに使いやすいの選んでもらわないと!」


『もともといなかったしいいじゃん』


「とりあえずいくよ!」


何故か張り切り出した竜胆に手を引かれてついて行くことおよそ30分。


明らかに1人違うだろ。となる4人組がついたのは秋葉原。


こっちです!と何故かここについた瞬間、水を得た魚のようになり、先頭をズンズン進んでいくオタク。


『姉ちゃんの顔見て見み?
帰りたい気持ち120%』


「残り880%があるから大丈夫」


竜胆の中で1000がMAXだったらしい新しい発見と同時に着いたのは、警棒がめちゃくちゃ並んでる店だ。



『好きなの買いなー』


と言い他の棚を見て回る。


スタンガンとかあるじゃん。多分使わないけど。

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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ!!(*゚ロ゚)!! ありがとうございます!!✨✨   頑張ります!!🥰 (2022年8月18日 12時) (レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い!!  これからも頑張ってください(^_^) (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです!ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます! かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉兎 | 作成日時:2022年5月14日 14時

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