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多分3時間は泣いた。
抱きついたままソファーに運ばれて、蘭の膝の上に座りながら蘭の匂いを嗅いで泣いた。
少し落ち着いて広くなった肩幅に泣いた。
背中を撫でる手が大きくて泣いた。
隣に座る竜胆の首にも手を回して抱き寄せて竜胆の匂いを嗅いで泣いた。
2人の頭を撫でて短くなった髪に泣いた。
「姉ちゃん泣きすぎ
目腫れるよ?」
抱きついたまま耳元でそっと話す竜胆の声にガバッと顔を上げる。
「涙と鼻水やば!!!」
「肩が冷てぇと思ってた」
ケラケラと笑う蘭の声に蘭の顔も見るが、マジだやべー。と服の袖で優しく擦らないように涙を拭き取る蘭の顔を見つめる。
『……ねぇ、もう一回喋って』
「ん?」
「どうしたの?姉ちゃん」
顔を覗き込む2人に、もう一度呼んで。とお願いすると、2人はサラッと髪を撫でたあと、柔らかく微笑んで口を開いた。
「「ただいま、姉ちゃん」」
ゆっくり見開いていく目に蘭と竜胆は、目玉落ちるぞ〜。とそっと両頬にキスをした。
『声が…』
「ん?あー、年少入ってる間に変わった〜」
『もっと話して』
「じゃぁこの1年姉ちゃんが何してたか聞かせて」
『それ私しか喋らないじゃん』
「俺らも姉ちゃんの声もっと聞きたい」
そんなことをそんな声で言われて、嫌だと言えるヤツいる?
いねぇよなぁ。
あのね。と言った瞬間私のお腹が音を立てた。
「「『………ふっ』」」
「竜胆先にメシだわ〜」
鳴った私のお腹を摩りながら笑って言う蘭に、だね。と笑って立ち上がった竜胆は冷蔵庫を開けた。
『……竜胆
冷蔵庫、あの日から変わってない…』
「だと思った…
後でこれ全部捨てないとな
部屋の掃除もしないと」
その日はピザを頼んだ。
食べに行こと行ったが顔がヤバいからやめた方がいいと言われ、ピザになった。
普段は絶対やらない蘭も流石に埃がやばいと判断したのだろう。
なんとなくそれなりに掃除を手伝って、なんとか今夜過ごせるくらいの綺麗さを取り戻した。
「それで、姉ちゃんの話聞かせて」
3人で布団に入り、私の方を向いて片肘をついて言う蘭の一言で、竜胆も聞く体勢に入った。
『……何から話そうかなってくらい
いっぱいいろんなことがあったよ』
そこから部分的に省きはしたが、この1年のことを話した。
ユダの事
竹中の事
ココの事
ハーレーをもらった事も
たくさんいっぱい話した。
2人は話を遮ることなく、うん、うん。と聞いていた。
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ!!(*゚ロ゚)!! ありがとうございます!!✨✨ 頑張ります!!🥰 (2022年8月18日 12時) (レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い!! これからも頑張ってください(^_^) (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです!ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます! かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玉兎 | 作成日時:2022年5月14日 14時