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「何考えてんだバカ！
危ねぇだろ」
『いや、だいじょう…ぶ』
んなわけあるか！と怒るシンイチローだが、今の状況を理解したらしい。
途端に赤くなる顔にブフッと笑ってしまい、両手で顔を覆って肩を震わせた。
「何笑ってんだよ」
『いや、ごめんなんでもない』
両手を外すと、一瞬見えたシンイチローの顔だったが、グッと頭を抱えられて胸に押しつけられた。
「今見んな」
『顔の赤さより脈の速さがやばい』
「そう言うこと言うな！バカ！」
ゴチっと頭を殴られたので背中を叩き返しといた。
「…………」
『…………』
「…寝たか？」
『…こんな爆音で心臓鳴らされてて寝れる人間いたら会ってみたい』
「ほんと可愛くねぇ」
嘘だ。ちょっとうとうとしてた。
「なんでこの雨の中あんなところに立ってたんだよ」
『…わかんない
必死にサツから逃げて、追いかけてくるパトカーを撒いて、走って走って…
気がついたらシンイチローの店の前にいた』
必死に逃げた。
すぐそこまで迫ったパトカーと、警棒を持って走ってくるサツから逃げて、逃げて、ぶっちゃけ何人か突き飛ばしたし、隣を走るスーツの足を引っ掛けたり、路地裏でゴミ箱を倒したり、店に入って裏口から出たり、まぁいろいろ。
「…そうか」
フッと笑ったシンイチローはサラサラと私の髪を梳く。
シンイチローの匂いと、心音、久しぶりに感じた人の体温も相まって少しずつ意識が落ちていく。
「無意識にでも頼ってくれたってことか？」
『……さぁ、どう、だろ？』
「俺はそうだと嬉しい」
『…じゃ、そうなんじゃ…ない？』
「あー、そういえば
お前のバイクもうできてるぞ」
『…うん』
もうほとんど覚醒していない意識の中、心地よい声と、声の振動が伝わる。
考えることを放棄した頭はなんの役にも立たなくて、ほぼ反射で適当な返事をする。
「A？」
『…ぅん』
顔から胸を離してそっと顔にかかる髪をかき分けるシンイチローの手が少しくすぐったく感じた。
「もう寝てんじゃん」
『……ぅ、ん』
「よく頑張ったな」
『…………ぅ…ん』
「おやすみA」
『……………ぅ……ん』
ゆっくりと落ちていく意識に身を委ね、最後にかすかに聞こえたシンイチローの声と共に唇に何かが触れた気がした。
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ！！(*ﾟﾛﾟ)!! ありがとうございます！！✨✨ 頑張ります！！🥰 (2022年8月18日 12時) (
レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い！！ これからも頑張ってください（＾_＾） (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです！ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます！ かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年5月14日 14時
