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ガラガラガラガラ！と聞こえるシャッターの音にそちらを見た。
ザァザァと痛いほど降り続く雨に、髪も服も完全に濡れてしまっている。
顔に張り付く髪の隙間から見えたのは、半分ほど閉まったシャッターを待ちながらこちらを見るシンイチローの姿だった。
「A！！！？」
道を挟んで歩道に立つ私に、雨に濡れるのを気にする事なく走ってくるシンイチローを立ち尽くしたまま見つめる。
なんでここに来たんだろ。
「どうしたA！！
とりあえず来い！！」
店の中に入れられて、ここに座れ。と事務所の椅子に座らされる。
俯いてポタポタと落ちる雫をただぼぉっと見ていた。
タオルを持ってきたシンイチローはふわっと頭に乗せて優しく髪についた水を拭き取っていく。
「……何があった？
その怪我も」
髪を拭きながら顔にかかる髪を退けた時に見えた殴られた頬を、痛々しそうに見るシンイチローから咄嗟に目を逸らした。
「俺に言えない事か？
なんで電話にも出なかったんだ
心配してたんだぞ」
『……ごめん』
自分でも聞こえないほど小さな声で呟いた言葉にシンイチローは小さく息を吐いて、私の両頬を両手で包み顔を持ち上げた。
「……ひどい顔しやがって」
いつか私がシンイチローにしたように目の下を親指でそっと撫でて、ギュッと抱きしめた。
『シンイチローまで濡れる』
「いい、もう濡れてる」
『……風邪、ひく』
「そんな柔じゃねぇ」
シンイチローの肩を押す私に更に力を強めたシンイチローに抵抗するのをやめて体の力を抜いた。
「あんま心配させんな」
『…ぅん』
暖かく懐かしいと思ったタバコの匂いに混じったシンイチローの香りを肺一杯に吸い込む。
気付けばシンイチローの背中に手を回していた。
「……今日は家に送る
また明日絶対来い」
そっと体を離して顔を覗き込んだシンイチローの目を見れず、俯いたままの私の頭に手を乗せて、な？と言うシンイチローの声はどこまでも優しく、涙が溢れた。
「ぇ、お、おいA
どうした
どこか痛いのか？」
オロオロしてとりあえず抱きしめて背中を撫でる事にしたシンイチローは優しく、大丈夫。と繰り返す。
静かに涙を流し続ける私にずっと背中をさすってくれていた。
「落ち着いたか？」
『……ぅん』
「帰れるか？」
そっと体を離して少し顔を覗き込むシンイチローの袖を掴み頭を横に振る。
『……帰りたくない』
「は？」
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玉兎(プロフ) - なるさん» はっ！！(*ﾟﾛﾟ)!! ありがとうございます！！✨✨ 頑張ります！！🥰 (2022年8月18日 12時) (
レス) id: 2cb29c266f (このIDを非表示/違反報告)
なる - やっぱりこのシリーズとっても面白い！！ これからも頑張ってください（＾_＾） (2022年8月18日 11時) (レス) @page25 id: 4373cfedf7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» いつも楽しみにしてくださって嬉しいです！ありがとうございます(⌯˃̶᷄ ⁻̫ ˂̶᷄⌯)✨✨ (2022年5月25日 21時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 蘭ちゃんに一体何が…続きが気になります✨ (2022年5月25日 15時) (レス) @page48 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 久遠さん» 久遠さんいつもありがとうございます！ かなり増えましたね笑 (楽しくてつい書き込んでしまった…) 5も引き続きよろしくお願いしますね♡(≧ω≦ ) (2022年5月24日 20時) (レス) id: 99723d5af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年5月14日 14時
