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そこからは酷かった。
ほとんど毎日どこかで喧嘩があった。
フェニックスがそこら中で喧嘩をしては負けたやつを引き込んでいった。
.
..
『ほんっとあり得ない
なんでこうも毎日!毎日!私らの内誰かのケータイが鳴って駆り出されるのに
2人して背中に墨入れて来るかなぁ!!?』
と言いながらサラシを巻いていく。
そう、この半年で待ち望んだ成長期が来たのだ。
背も伸びた。
顔立ちも変わった(らしい)
『おかげで私がひとりで行かなきゃなんないじゃん!!』
昨日、見て〜と竜胆の可愛い声に振り返ると、2人の背中にまたもや半分に割った墨が入っていた。
その時は、竜胆と蘭の花じゃん!!と盛り上がったが、夜背中が痛いからとうつ伏せで寝てる二人に喧嘩はしばらくパスと言われた時には白目を向いた。
「大丈夫姉ちゃんつえーし」
テレビから目を離さず言う蘭に脱いだ服を投げる。
『〔怪我したらって思ってんの姉ちゃんだけじゃねぇよ
俺らの方がよっぽど怖い。姉ちゃんは女だから〕
って言ってたあの時のかっこいい弟を返して!』
髪を結びながら叫ぶと、投げられた服を頭の上から退かしてウケる。と一言。
もちろんテレビを見たまま。
「避ける練習はこのはこの半年でかなりできたし
大丈夫だと思うよ」
竜胆までそう言う始末だ。
『しかもここ最近ずっと私らが家にいる時か、他で喧嘩してるときに別の場所でことが起こるし!!
そして誰一人として自分たちで解決できない!!
〔らんさぁん〕〔竜胆さぁ〜ん〕〔Aさぁ〜ん〕
って電話かけてきたらいいと思ってる!』
「誰の真似かはわかんねぇけど
誰にも似てないことはわかる」
尚もケラケラと笑う蘭をキッと睨んで玄関に向かう。
「俺らの駒使っていいよ〜」
リビングから聞こえる竜胆の声に、言われなくても使うわ!と返して玄関の扉を乱暴に閉めた。
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「竜胆プリン買いに行くぞ」
「プリン?なんで?」
「姉ちゃんの好きなやつ
あのケーキ屋の」
「珍しい
姉ちゃんに許してもらうため?」
「喧嘩してひと暴れした後にプリン食べたら忘れる
姉ちゃん単純だから」
「それ本人が聞いたら絶対怒るよ」
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わかな(プロフ) - こんばんわ。主様の小説が大好きで見るのは3度目です😂これからまた1から見ます👀夢主ちゃんの感じも主様が作るストーリーも素敵でどタイプです。まだまだ続いて欲しいと思っています。これからも何度でも楽しみに読みますねᵔᢦᵔ (4月3日 0時) (レス) @page1 id: 4fe231f56f (このIDを非表示/違反報告)
まぅ - 玉兎さん» そうなんですね…そういう方が少なくなってくれると嬉しいです…。。 (9月8日 9時) (レス) id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - まぅさん» コメントありがとうございます!プリ小説は使ったことがないですが、他の方からもそのような話をお伺いしたことはあります💦発見された読者の方も私もあまり気分の良いものではありませんが、気に留めてくださりありがとうございます☺️ (8月31日 11時) (レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
まぅ - コメント失礼します。こんな素敵な作品に出会えて感激です!私はプリ小説の方で活動をしているのですが、玉兎さんの作品と似通っているものがありました。プリ小説の方でも活動されていますか? (8月26日 10時) (レス) id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - とぅにさん» コメントありがとうございます✨ そう言っていただけて心底嬉しいです🥰 こちらこそ最後まで読んでくださりありがとうございました!どうぞこれからもよろしくお願いします☺️ (8月9日 19時) (レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玉兎 | 作成日時:2022年3月29日 20時