わた？？はな？ ページ40
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｢はぁ？何よソレ悲劇のヒロインか何か？｣
｢……………………………え｣
はっとして周りを見るとなにやら周りに自販機やきちんと分別されたゴミ箱、観葉植物が置いてある見るからに休憩所のような場所に女性と座っていた
ここはどこだ、そしてこの人は誰だろう。
｢あんたさー、いちいち物事の受け止め方が重すぎるんじゃない？面倒臭い女は嫌われるわよ、色んな方面で｣
なんなんだこの人、どうして私に諭してるんだ…？
｢そうですかね｣
｢そうですかね。ってもしかして自覚無いの？｣
｢……すみません｣
取り敢えず謝ったら女性はハァと大きめな溜息を吐いてから私の両肩に自分の手を置いてまっすぐに私を黒い双眸が射抜いた
｢あのね、Aよく聞きなさい。｣
｢悪魔のせいで親が死んだのと、あんたが友達いないのも、あんたが不幸なのもそれとこれとは別。関係ないから｣
｢は…？｣
｢あんたにとってはほぼ思い出のないご両親だったとしても大切な肉親を悪魔に殺されてしまったのはとても悲しいことだわ、あんたにとっては辛いだろうし許せないでしょうね。｣
｢あ、そうそう今度ご両親のお墓連れて行ってよ｣
｢え？あっ…はい…？｣
｢でもね。あんたがぼっちなのも不幸なのも、それはあんた自身のせいでしょうが。何でもかんでも悪魔のせいにしてんじゃ無いわよ妖怪みたいに｣
｢すみません…？｣
もう一度謝ると今度は眉を顰めて鋭く言葉をつづける
｢あんた自身が行動を起こさなきゃ、なんにも無いあんたなんかじゃ周りもあんたを見てくれないわよ。自惚れないで｣
顔が熱くなった。
言われてから初めて気付いたそれをどうしても認めたくなくてなんとか反論の言葉を頭の中で考えたがどれもこれも言い訳にしか聞こえなくて
｢殆ど学校にも行けませんでした｣
｢祖父母がいたんでしょ？学校の間だけでも見てもらったりとか、やり方なんていくらでもあるのよ｣
｢今までもずっとお世話になってきた人だし、これ以上迷惑をかけるのは…｣
｢いいじゃない｣
両肩が軽くなると胸下までの長い黒髪をサラリと靡かせ少し傾けながら人差し指を私に向けた
｢子供は周りに迷惑かけて育つものなのよ？｣
どこまでも美しい黒に目を奪われた
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作者名：空村 | 作成日時：2021年3月16日 21時
