わんうぃーく！ (ページ31)

今日:36 hit、昨日:0 hit、合計:26,711 hit

わんうぃーく！ページ31

「なんで空から降って来たんだよ！！！」

こんな可愛くないシータ初めて見たよぼかぁ！！

「うおおおおぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！！！！！！！！！！！！！！」

50m走もびっくりの全力疾走で先輩に手を伸ばすが絶対届かないわこれ

「早川せんぱあああぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁいいいいいいいい」

ドドドドドドッッッと言う効果音を後ろにつけて走り体を捻じりこむことで何とか先輩の下敷きになる事ができた。

あ、凄い！全身(特に背中)が凄く痛い！

痛さを堪えて先輩の名を呼んでみるが一向に返事がない。
まさかと思い頑張って首を動かして彼の口元に耳を寄せたが規則正しい呼吸音が聞こえたので安堵の息をもらした。しかし今度は先輩が重すぎて全く出られる気配がないという事だ。

クソっビクともしない。。こんなことならもっと鍛えておけば良かった…

明日からまた鍛えようと決めたのはいいが、この状況が変わるとかそういう訳ではないので、とにかく先輩を起こすことにした。

「先輩！早川先輩！！起きて下さい！！！」

手が後ろまでまわらないので全身をまるで釣り上げられたマグロのように体を揺すったりして何度も声をかけた。

デンジくんやパワーちゃんに早く助けて貰いたいが、今のこの私の無様な姿だけは見られたくない。
そんな葛藤を抱きながら数分後、流石に疲れたので休憩しようかと思っていたら視界の端にある長い指先がピクリと動いた。

「んっ…？ここは？」

「早川先輩！！」

「その声はAか？何処にいるんだ」

「はい！貴方の下です」

「は？」

そう言って暫くしたあとものすごい勢いで私から離れていった。