わんうぃーく！ (ページ13)

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よっかめ！ページ13

カーテンの隙間から差す光に思わずゆっくりとまぶたを開いた。
昨日ちゃんと締め切っていなかったのであろうものは私の隣ですぴすぴと寝息を立てている少年をも照らしている。

寝ぼけ眼で時計を確認するとまだ眠れそうだったから朝ごはんだけ作っておこう、と決めた私は布団からでてカーテンを閉めきりそのままキッチンへと足を進めた。

簡単な朝食を作っていると誰かがこちらにくる足音が聞こえた。この時間ならデンジくんかパワーちゃんだろうか…いやそれにしても早すぎじゃないか？などと考えてるとその足音は私の横で止まった。

アレ？横を向いても誰もいないゾ…？

まさかと思い目線を下にすると案の定眠そうな目を擦り、寝癖でボサボサな髪を気にもとめていない先輩がいた。

｢おはようアキくん、早起きだね｣

｢…………ん｣

寝起きでまだ少し寝ぼけているのか、瞳はゆらゆらとしていて時々長い間目を瞑っている。それでも服の裾を握ってくるので彼は大変可愛いということがわかる。

｢まだ起きる時間じゃないし、もう少して寝てても大丈夫だよ｣

｢………………｣

危ないのでやんわりと寝室に戻れと言うと、ぼーっとしたまま何故か私の腰に抱きついてきたのだ。
あまりの尊さに一度昇天しかけるも、何とか己を律することに成功した。

その後そこのお皿取りたいな、とちょっとの距離を移動する時も、リビングに2人分の朝ごはんにラップをかけてる時も、寝る前に行っとこうと入ったトイレにもヒヨコのようについてくる先輩に悶えつつ、流石にトイレはドアの前で待っててもらった。

は？可愛すぎんか？
この前は脳内議会で彼は妖精ということになっていたが、もしかしたらヒヨコかもしれん

ニワトリの親子よろしく二人で私の部屋に戻り、布団にもぐると、電池が切れたかのように眠っていたので今日はお昼まで寝てようかと彼の可愛いほっぺを撫でながら、私自身もまた眠りに着いた。