白い木星 - 2

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〜ジョンハンside〜





ジョンハン「…作ってる時、皆んなの顔が浮かんだ」





「うん、」





ジョンハン「本当は今にも折れそうなお前に歌うつもりだったんだけど」





「あ、そうなの？随分と粋なことするね」





勇気を出して切り出したのに、想像以上にあっさりとした反応。




これ言うの超恥ずかしいんだからなこっちは





「凄い鼓舞される曲だと思ったよ




安直に言うと、君はひとりじゃないよ！って言われてる感じ？」





ジョンハン「…そうですか」





「なんだよそうですかって、もっと喜べ褒めてんだから」





どうしてこいつはこんなにも素直な感想を寄越すことができるんだろう、恥ずかしくないんだろうか






「確かに心は２つあった方がいいね




私と、ジョンハナ」

















ジョンハン「…何、急に」





「え？そう言う曲でしょ？」





ジョンハン「そうだけど」





一瞬時が止まりかけた




ドキッとして





「辞めたいって思うことはこれからも沢山あるだろうけど、




その都度、お互いにビンタでもしようか」





ジョンハン「どこの熱血教師だよ…」










「ジフニがこの前言ってた




もう俺たちからは逃げられないって」





ジョンハン「…」





「味を占めちゃったからね




あの子たちと一緒に過ごすしんどいけど楽しい時間を」















「ジョンハナ、もうこれしか残ってないよ、私達には。」





脅しのような事をサラッと言いのけるA。





まあでもそうなんだよな





もう引き返せないし、





引き返したくない





今日ステージから見えた同級生やAたちの顔。





ビリビリとした





これがステージから見える景色か、と





こんな景色を彼らと、今隣で呑気に焼きそば食べてるこいつと一緒に見ることが出来たらどんなに良いだろうか






「デビューしたいね、私達全員で」





ジョンハン「…するよ、絶対」





「…ほー、珍しい、絶対とか言うんだ？」





ジョンハン「だってビンタ嫌だし」





「冗談だよ流石に」



















4年後、正規2集の制作の為作業室に篭っていたはずの彼女が突然、





「ん、これあの時のお返しに」





そう言いながら、【Campfire】と書かれたデモをプレゼントしてくれた





「私からの気持ちを噛み締めながら歌ってね」





デビュー後もポエマーは健在である






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