白い木星 - 2

： ページ39

◯





中庭のベンチに買ってきたものを広げて2人で食べ始めたんだけど、




すぐお腹一杯になった





朝抜いたし絶対もっと食べれると思ったんだけどな





ジョンハン「仕方ないから後でシュアんとこ持ってこ」





「そうだね」





ジョンハン「ミンギュ辺りが喜んで食べるでしょ」





どうやら彼によると、ミンギュは宿舎でありえない量の麺をいつも啜っているらしい





まあ成長期だしね





もう十分デカいけど






「ん、そうだ、」






ジョンハン「ん？」






「いい歌作ったね」






パクパクと食べていた手がピタりと止まった






ジョンハン「…あいつらから聞いたの？制作秘話」






制作秘話て






「詳しくは聞いてない」





なんだ、そのホッとした顔は





ジョンハン「英語の発音難しすぎてジフニ恨んだ」





「あー、ジフニが英語にしようって言い出したんだ？笑」





ジョンハン「うん」





最初はオシャレでいいじゃん！と思ったけど直ぐに後悔したらしい。





「ところで、曲のテーマは？





友情？恋愛？どっちともとれる歌詞だなって感じたんだけど」





既にお腹はいっぱいだけど、喋ってたら口が寂しくなってきたので小籠包をもう一つ放り込む





冷めていても美味しい





ジョンハン「…どっちともとれる様な歌詞にした」





「マジ？天才じゃん」





ジョンハン「天才に言われてもあんまりピンとこない」





「いや、これマジで




超難しいんだよ、含みを持たせるテーマの曲作りって。




初めてでしょ？書く事自体」





ジョンハン「…うん、まあ」





「うへー、やな感じ」





ジョンハン「何が、笑」





「初手でこのレベルって、ムカつくな〜って。




私ポエムみたいだったよ、初めて作った曲」





ジョンハン「それはそれで聴いてみたい」





「やだね」





私が初めて曲を作ったのは小学校2年生の時。





そして最初に聴かせたのは母。





とても褒めてくれた事を今でも覚えている





『Aちゃんの曲をいつかお母さんに歌わせてね』





そう言って頭を撫でてくれた母との大事な約束。





まだ私が幼い少女だった頃の話だから時効だけどね






◯

：→←：

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す