白い木星 - 2

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〜ジョンハンside〜






「髪染めたんだ〜」





金曜ぶりに姿を見たのだが、本当に自分と同じ人間か？と言いたくなるような透明感溢れるビジュアルになっていた





思わずゴクリと喉を鳴らしてしまったが、気づかれてないよな





どう？なんて言いながらフラッと椅子から立ち上がり、その場でくるりと回って見せるA。














ジョンハン「…可愛いよ」






「…え？あ、ありがとう」





ジウォン「…ワ〜」






想定外の返答だったのか、頬をポッと染めながらまた椅子に座った





最近の俺は、以前に比べて彼女に優しく、そして素直になったと思う





そんな変化にAも気付いているのか、不思議がって、





…いや、気味悪がっている様子





まあそうだよな





ジョンハン「ブロンド？」





出会った頃は肩上だった彼女の髪。





今はすっかり伸びて胸の辺りで綺麗に切り揃えられている。





キラキラしていてまるでシルクみたいだ






「うん、ブリーチって痛いね」





ジョンハン「そうなんだ」





「2回目、頭燃やされてるかと思った」





ジョンハン「はは、やば」





先月久々に席替えが行われたのだが、俺の前の席は偶然にもAだった。




『後ろがユンジョンハンって…怖すぎ…シャーペンで刺されそう』




なんて憎まれ口を叩くくらいにはまだ元気だったその頃のA。





今はもう1ヶ月くらい彼女の口から暴言を聞いていない





いや、別に聞きたいわけではないんだけど、なんだか調子が狂う





そして、その仕返しと言っては変だが、





ジョンハン「牛乳パン、半分食べる？」





こうして優しくしてみることにした





「…ううん、食欲無いからいい」





基本的に空回ってるけど





ジウォン「…ゼリーでも買ってこようか？」





「大丈夫、お水あるし、」





ジウォン「空腹に水だけじゃ胃液薄まるでしょ！待ってて！」





「え、ちょ、」





そう言って財布を持って走っていったジウォンさん。




仲良いよな、この2人




パンを頬張りながら、前を向いているAの背中を見つめる




…また痩せたな




授業中も、暇になればずっと後ろ姿見てるもんだからすぐ変化に気づいてしまうのだが、





気持ち悪いにも程がある
















「…ねえジョンハナ、最近楽しい？」






前を向いたままそう問いかけてきた彼女の声は、





カラカラに渇ききっていた






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