白い木星 - 2

：彼女に歌う秋 ページ15

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気付けば季節は秋





つい先日事務所の方針で、髪の毛を2回ブリーチした。




生まれて初めてカラーリングをしたんだけど、所謂ブロンドヘアという色らしい。




まあ私には白に見えるんだけど。









ジウォン「…天使が座ってんのかと思った」




「あ、おはよ」




あまりの変貌ぶりに色んな人に驚かれた




すれ違いざまに知らない男子から連絡先を聞かれるくらいには




携帯片手に携帯持ってないと言って断ったら顔引き攣ってたけど





ジウォン「最高に似合ってるよ




イメチェン？」




「わーい、ありがとう




事務所の方針でちょっとね」




ジウォン「お〜掴みとしてはバッチリだよ





…でもなんか、また痩せたね。





元気ないし」





最近よく言われる『元気ないね』という台詞。





「今月末までに40まで落とせって言われてたんだけど、




気付いたら半月で36まで落ちてた」





ジウォン「…それヤバくない？流石に落ちすぎだよ




顔色も良くないし、」





心配そうに私の腕や肩をさするジウォン。





あんなに食べる事が好きだった私が、最近は氷ばかり齧っている




最初の頃はお腹が空きすぎて気が狂いそうだったけど、今は逆に胃が食べ物を受け付けなくなった





恐らく拒食症





身体に力が入らないのでダンスも思うように踊れないし、





頭が働かないので曲作りも進まない





最近では自分が何をしているのかも、もはや分からない






「…なんか、生きてるのしんどくなってきたな」





ジウォン「や〜A…そんな事言わないでよ…」






実はカラーをしに行った後3日ほど体調不良が続き、





練習室には行けていない





今日は月曜なので、ジョンハンと会うのは先週の金曜ぶりだ。





どんな顔するかな、割とブロンド気に入ってるんだけど。






ジウォン「あ、ジョンハンくんおはよ」





ジョンハン「おはよ〜」





お、今日は声色が少し元気だ





少しワクワクしながら後ろに身を捩り、





「おはよう」と声をかける


















ジョンハン「…え？A？」






目をまん丸にして驚いている様子のジョンハン。





なんだか気分がいい





そして最近、彼は私のことを名前で呼ぶようになった





今まで絶対に「あいつ」とか「お前」だったのに





どういう心境の変化だろう






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