*†*・*†赤鼻トナカイと最低サンタ【Jun&Sho】†*・*†* (ページ9)

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翔「どうした、そんな疲れ切った顔して」

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近くのコンビニでお弁当を買って戻ってきた翔くんは、不機嫌になって出ていったはずなのに

さすがに灰状態になっている僕を見て、声をかけずにはいられなかったようでした。

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潤「いつから自己本位的な人間が増えてしまったのか、世の無情さを嘆いてるんだ……」

翔「……よく分からないけど大変なんだなお前も」

潤「もとはといえばアンタのせいだよ！！(泣)」

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ああ、どうして僕はこのクリスマスシーズン真っ只中にこんなに苦しんでいるのでしょうか。

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潤(ん？……っていうか、そうだよ。そもそも……)

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潤「翔くんは、どうしてサンタさんになったの？」

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高齢になって、引退をせざるを得なかった先代サンタさんは優しいおじいさんで

僕は最初の5年間はそのおじいさんとタッグを組んでいました。

翔くんの面接をして、彼を採用したのはおじいさん

だから僕はその理由を知らないのです。

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翔「………さあ、な……」

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翔くんは何か懐かしいものでも思い出したみたいに小さく笑いました。

それが思いのほか、温かい笑顔だったから。僕はなんだか戸惑ってしまいました。

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潤「ぼ、僕！プレゼントの買い出しに行ってくるね！！」

翔「おー…」

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翔くんはお弁当の中にあった梅干を口に放り込みながら、テキトーに見送ってくれました。