*†*・*†赤鼻トナカイと最低サンタ【Jun&Sho】†*・*†* (ページ26)

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なんだか一気に気が抜けて、リビングに戻って座り心地のいいソファに腰かけた。

目が変に冴えてしまって、すぐには眠れそうもなかった。

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翔「今頃はアラスカかな……」

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一人で飛び立っていった潤。外で雪が降っているのが窓から見えた。

きっと、すごく寒い。

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窓から目をそらして……ふと。俺の視線が止まったのは、飾られたクリスマスツリーの根本

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そこに、ウサギのぬいぐるみが転がっていた。

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翔「あいつ……忘れてんじゃん……」

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くくくっと……喉から、笑いが込み上げてきて

偉そうに怒鳴って出ていったあのトナカイ。デカくなっても、一人じゃ何もできないんだな。

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当然か。大人になっても、一人じゃ何もできないな。

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チラッと壁に掛けられた時計を見た。

なんだかんだやる気はなかったとはいえ、一応目を通してあった手紙の内容を思い出した。

ウサギのぬいぐるみをリクエストした子の家まではそんなにここから離れていないことを確認して

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翔「………だったらそんなに焦ることもないか」

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俺は、ウサギを拾い上げると

解けてしまっていたピンクのリボンをきゅっと締め直しておいた。