*†*・*†赤鼻トナカイと最低サンタ【Jun&Sho】†*・*†* (ページ25)

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子供っていうのは、時にめんどくさいぐらい純粋だ。

キラキラした目で見上げられれば、こっちが後ろめたくなってしまうぐらいに

自分が汚いもののように思える時があるから……遠ざけたくなるんだ、正直。

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綺麗事だけで回るほど、この世界はピュアにはできていない

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年齢を重ねるほど、おかしいと感じても自分の意見を曲げなければならないときがあるのだと分かってくるし

ノリとか、付き合いとか。嫌でも一緒にやるしかないなってときもある。

疲れ切っていく体に鞭を打って、水掛け論みたいな議論に参加して

無力だと感じれば、愚痴も吐きたくなる。攻撃対象を見つけたくもなる。はっきり言って、荒れる。

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だんだん生きにくくなっていく。自由にいられなくなっていく、けれど

誰もが初めは子供だった。夢を見ていた。

現実に苦しみ、屈することもあれど。理想を追いかけた時代を経てきているから

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失ったわけじゃないんだ。何も、俺たちは失ってなんかいない

理解できるじゃないか、子供の口にする世界の素晴らしさを。

応援してやれるじゃないか、自分では叶えることのできなかった夢を。

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それは根っから腐っているわけじゃないという証だろ？

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指が、ぬくもりに触れた。

はっとして、摘み上げた。

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翔「あった……」

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木製の、キーホルダー。

サンタとトナカイをモチーフにしたと潤は言っていたが、言われなければ分からないぐらいの出来栄えだ。