*†*・*†赤鼻トナカイと最低サンタ【Jun&Sho】†*・*†* (ページ23)

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蓋が開いたままになっている缶の中には、意外にたくさん中身が入っている。

「本当に大事なものが入ってるんだもん！！」と言って

潤は中を俺に見せてくれたことなんてなかったけれど。

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最初に見つけたのは、写真だった。

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先代のサンタのじいさんとのツーショット。潤は明るく笑っていた。

重なっていた写真、次の一枚には

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翔「俺……？」

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髪の色が金髪だ。ということはこの俺はまだ学生で

……そうか。初めて潤とタッグを組んだ、あの年か。

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後ろから抱きつくような形になった潤に、迷惑そうな顔してる俺

カメラマンは、その日この家を出ていったじいさんだな。

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こんな写真撮ったことすら、俺は忘れていた。

っていうかこれが最初で最後だろう、２人で写ってるのなんて。

そう思いながらまた次の写真をめくれば………

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翔「………こええな…」

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そこからの大量の写真には全部、俺が写っていた。

一枚もカメラ目線のがないのは隠し撮りだからだろう。

なんだあのトナカイ、マジできもいな。っていうかさ

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翔「どんだけ俺のこと好きなんだよ……(笑)」

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厄介なのに懐かれたもんだな、と思ったけれど

不思議とそんなに嫌じゃなかった。