*†*・*†赤鼻トナカイと最低サンタ【Jun&Sho】†*・*†* (ページ11)

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それはなんてことない、どこにでもあるようなスーパーマーケットでした。

そのお店の入り口。自動ドアの前で、つい僕が立ち止まってしまったのは

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翔『俺、風邪気味だからもう寝るよ』

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その言葉を、唐突に思い出してしまったからでした。

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咳もしてなかったし、熱もないみたいでした。

あんなの翔くんお得意の仮病だって分かってました。

でも、でもね

もしも本当に風邪だったら？もしかして翔くんは、喉が本当に痛いのかもしれません。

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潤(のど飴ぐらい……買って帰ってあげよっかな…)

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そんなふうに考える僕は、素晴らしいトナカイだと思います。

百点満点、理想のトナカイです。

こんなにイイコなトナカイを見たら、サンタさんだってやる気を取り戻してくれるかもしれません。

………翔くんが。潤は気が利くやつだなって、褒めてくれるかもしれません。

頭をなでなでして、可愛いやつだなって褒めてくれるかもしれません。

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潤「ヾ(´ε｀*)ゝｴﾍﾍ」

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そうとなればもう決まりです。

僕は鼻歌を歌いながら、店内へと入っていきました。