中間じゅんぺろ (ページ8)

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こっちに引っ越してきてから毎日お互いに何らかの理由をつけて会ってる。

ちなみに入学式はまだ。

街を案内してくれたり、おすすめのカフェに連れて行ってくれたり…

知り合いもいない、右も左も分からない街に一人で繰り出してきたからすごい不安だったけど、

じゅ、淳太……くん、がいるからだいぶ不安もなくなった。ありがたや。

正直高校生までは

誰とでも仲良くできる性格ではあったけど、自分から仲良くしようとはしなかった。

クラスのLINEのグループは便利だけど、時間割を聞くとか、そんな業務連絡だけで十分だし

わざわざその後も会話したいなんて思ったことない。

今度遊ぼうね！は私の中で定番の社交辞令で、

実際特に興味があるわけでもないし

その遊びに行くお金で自担のCDやらグッズやらを買った方がいいじゃん、っていう思想だった。

だから仲のいい人はいっぱいいたけど、

本当に友達と呼べる人、どれぐらいいたかな…。

でもそれで寂しいとか、そんなことは思わなかったし、

むしろそんなもんでしょ、って思ってた。

でもなんだろう？

なんだか淳太……くんは、、

特に用がなくても、出会った日からずっとメッセージのやり取りが続いてる。

話すことがなくなったらすぐ放置しちゃう私が放置してないってことは、話題に困ったりしてないってことだ。

それに、今度遊ぼうね！が社交辞令じゃなくなってる。

特に理由はないけど毎日一緒に出かけてるし。

性格が似てるわけでもなさそうだけど、2人きりでも会話に困ることがないのがまた不思議。

どんな話をしたとかは記憶に残らないタイプの中身のない会話なんだろうけど、

一緒にいるときに静かになった覚えがないから何かしら話してるんだろう…

彼の場合、そのお金を自担グッズに回したい、という雑念も浮かんでこない。

誘われたら即答でOK、ってか、

むしろ自分からガンガン誘ってる気がする…

おいしそうな○○の店を見つけたけど場所がわからないと言ったら一緒に行ってくれるシステム。

そして毎日家まで送ってくれる。

こんな友達、今までできたことなかったな。

…ん？

ともだち？