俺だけやから。- 青 ページ31
「淳太くん、これ確認お願いします。」
「お疲れ様、ありがとう、もう上がっていいよ。智子ちゃん」
ここは、俺が経営する会社。
アプリ開発に成功したが大きくないこの会社では、働いているのは俺の知り合いばかり。
皆名前で呼び合うようにもしたし、人付き合いの苦手な俺にはぴったり。
ここでは定時出勤、定時退社。
服装自由。
ネイル、髪色なんて問わない。
お疲れ様ですと颯爽と帰っていった智子ちゃんとその彼氏の重岡くん
重岡くんにはまだ帰っていいとは言ってないはずだし、今日までに確認しておきたい資料をまだ見せてもらっていないんやけども…
まぁ、明日でいいか。
「流星、まだ終わらへんの？」
パソコンに向いていた顔を上げる流星スーツのネクタイを緩めていて不覚にもかっこいいと思ってしまった
珍しくスーツなんか着たから早く脱ぎたいんだろうがここは社内。その衝動は抑えてもらわなければならない
「もう、終わる。」
「そっかならまっとる」
座ったこの席は望くんの席、
「淳太、終わったよ」
「ほんま？えらい珍しいな、もう終わるってゆってから10分もたたんと終わらせるなんて」
「当たり前やん、誰やと思っとんの」
「締め切りとか知らんバカな子」
パソコンの中をもう一度確認する流星をみると
すごく眠そうな顔、相当眠いんだろうな
「なぁ、ちゅーしていい？」
ひと通り確認を終えたのかパソコンから顔を上げたと思ったら鼻の頭スレスレまで顔を近づけてくる
「こんだけ近づいたのによう聞けるな、嫌やったらふつう逃げるやろ」
そんな言葉と同時に自分から近づける
「一応、しといた方がいいかな？って会社やし」
さっきと同じ近さの所まで顔を離してもう一度キスされる
「そりゃどうも、流星が会社やからって遠慮してくれる心をもってくれてうれしいよ」
なんの前触れもなくキス以上の事をされかけたことがあるので、嫌味っぽく言う
「そんな、照れるから褒めやんといてや」
きゃーと女子みたいな照れ方をして顔を隠す流星に呆れる
「褒めてないわ、アホ、ボケ
てか、ネクタイ直して。そんなん俺だけやから、見んの」
「は〜い」
会社に鍵をかけようとした時に気づいた、流星がどんな格好をしているのか
鍵を閉める時に見えたゆるゆるの顔に少しイラつきながら会社を後にした
ｅｎｄ．
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菻(プロフ) - つきみさん» ありがとうございます。そう言っていただけてありがたいです！期待に逸れるよう書かせてもらいます！ (2018年11月10日 15時) (
レス) id: 35348df3b1 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ - 初めまして。 お話読ませていただきました！ 愛されている黄さんすごく可愛くて素敵でした。ハロウィンの続き、楽しみにしています。 (2018年11月9日 22時) (レス) id: 90baa9fa42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菻 | 作成日時：2018年7月10日 18時
