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「うわっ!!」
倒れる、そう思った時にはもうのんちゃんの腕の中
あ、またのんちゃんになってった
「ごめん、痛くない?」
眉を限りなく下げて困った顔
ビクビクした時に絶対になる望くんの癖
「痛ないよ、でもどうしたん?なんかあった?」
「い、いやちょっと知っとる顔があったからさ、なんか嫌やなっておもて」
「それ、僕と一緒におるの見られるのが嫌やってこと?」
なんだか少し寂しくて嫌味っぽく聞いてみる
「そんなんやないよ、ただ今日の淳太可愛いからほかの人に見られたくないな思っただけ、、ほらはよ行こ」
ちょっと語尾が小さくなったのが可愛いなと思いながら、言葉の意味を考える
少し震えた手にグッと引っ張られて進む
望くんが前を歩いててさっきより何倍も歩きやすい
「おっちゃん、これ2つちょうだい、」
赤い布に白く大きな字でりんご飴と書かれた屋台に顔を覗かせる
「えっええよ、僕払うよ」
「えーのえーの、はい浴衣汚さんように食べや」
「ありがとう…」
屋台から少し離れた開いた空間で渡されるりんご飴
赤く塗られた蜜がキラキラ光って宝石みたい
「おいしいな、これ」
「そうやね、あっ望くん口の横赤いのついてるよ」
自分の口を指で指してどこら辺についたのか教える
「えー、どこどこ淳太とってや」
「やから、ここやって」
分からなさそうなので望くんの口をふこうと手を持っていく
「あっあかん、それはだめ」
何があかんのか
何がだめなんか
拒否をされた、その事実だけが自分に迫ってきて
気づいた時には走り出していた
のんちゃんに背を向けて
「あっ、ちょっ、まってや淳太!」
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菻(プロフ) - つきみさん» ありがとうございます。そう言っていただけてありがたいです!期待に逸れるよう書かせてもらいます! (2018年11月10日 15時) (レス) id: 35348df3b1 (このIDを非表示/違反報告)
つきみ - 初めまして。 お話読ませていただきました! 愛されている黄さんすごく可愛くて素敵でした。ハロウィンの続き、楽しみにしています。 (2018年11月9日 22時) (レス) id: 90baa9fa42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菻 | 作成日時:2018年7月10日 18時