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それから10分くらい経った。



やっぱり寝れない。



どうしようもない寂しさ、切なさが何故か全身を駆け巡る。







「なんでなんだろ…」







ベッドから起き上がる。



窓の外にはやけに綺麗な星空が広がっている。








カチャ、








「…何?!」









部屋のドアが開く音がした。




血の気が引いた。




もしかして、ここで死ぬのか、と。








「俺です、ジュノンです」




「な………なんだ、ジュノン………」








心臓の鼓動が早くなった余韻を感じた。




全身の力が抜ける。






すぐさまジュノンが駆け寄ってきた。









「驚かせてしまって申し訳ない」




「いや……私も敏感すぎた」




「敵をそう簡単にこの家には入らせませんよ」




「そう、だよね。」








恐怖で荒くなった呼吸を収めようとまた深く深呼吸をする。




が、微かに震えが止まってくれない。









「…♫、♪」




「……!」









ベッドに座ったジュノンが静かに歌い出した。




気持ちいいくらい出る高音に、透き通る声。




なんの曲かは分からないけど、すごく安心した。






そして、震えていた私の右手をそっと握った。









「歌、上手いね」




「…趣味なんです、歌う事」









普段は冷静なジュノンから出る歌声とは思えない、優しくて芯のある歌声。




ビブラートが心地よい。









「ジュノンの歌声、好きかも」




「それは……ありがとうございます」




「ねえ、ジュノン。」




「はい」




「ありがとう」




「……寝れますか?」




「うん、おかげさまで」




「ならお嬢が寝るまでここにいさせてもらいますね」









そういっていつもみたいに微笑むジュノン。








きっとさっき広間に行った時から気づいてたんだろうな、私が寂しそうにしてる事。




それに気付いてくれたジュノンに、また胸が締め付けられた。

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モルペコ - すごく面白くて、何度も読み返しています!ジュノン、かっこいいですね! (2022年11月6日 12時) (レス) @page32 id: 57b4fe7556 (このIDを非表示/違反報告)
はまみん(プロフ) - さくらこさん» さくらこさんありがとうございます♡作者自身推しはリョウキくんなのですが、こうゆう系を書くならジュノンくんが一番似合いそうだなって思って書いてます笑もっとキュンキュンしてってくださいね💖 (2022年3月11日 19時) (レス) @page27 id: ddb0c5a515 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - すごく面白いし、キュンキュンしてます! BE:FIRSTは推しが決まらなくて、メンバー全員大好きなのですが、この作品のおかげでジュノン推しになりそうです笑   これからも、更新楽しみにしてます✨ (2022年3月9日 16時) (レス) id: afb70c7110 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - こちらこそお返事ありがとうございます💓面白くて何度も読み返してます🔥更新が楽しみです! (2022年2月9日 21時) (レス) id: 0d99950192 (このIDを非表示/違反報告)
はまみん(プロフ) - みゆさん» みゆさんありがとうございます🥲是非これからも見てくれると嬉しいです♡ (2022年2月9日 20時) (レス) id: 1fce4fe5d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はまみん | 作成日時:2022年2月6日 0時

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