ねえ、ジュノン。

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運命を知って1ヶ月が経った。




生活に不自由はない。




命の保証はされていないが、それを除けばむしろ毎日が楽しいと思える。








そして、ジュノンという男は、なかなか掴めない人だ。








「ジュノンくんまだ服のボタン付けてないの？」




「ああ……今日にはやる」




「出た、マイペースジュノン」








クールな一面とは裏腹に舜斗やレオにも呆れられているくらい、おっとりでマイペースなところがある。









「俺の顔になんかついてます？」




「……いや、ううん、」








かと思えば、自分から醸し出される圧倒的な色気に気付いてないところがある。




そして、








「ねえ、ジュノン。」




「はい」




「ここ、ほんと家族みたいだよね」




「まあ………家族ですから。」









毎日のように騒がしい組の人達を、微笑みながら見守る優しいところがある。







「ジュノンは怒らせるとほんっと怖いんですよ！俺１回ブチ切れられた事あって……」




「そ、そうなの？」







それでもそう言うレオの話を聞いてから、ジュノンの前では派手なマネはしないでおこう、と誓っている。









ジュノンは現在23歳。




若頭と名乗る理由は、おじいちゃんに仕えたのがこの組全員の中で1番早かったからだそう。




そしてこの組にいる誰よりも強いからだそう。








「組の頭になりたいかなりたくないか……考えた事無いですね」




「みんなそういうもんなの？」




「最終的にはお嬢と結婚した人が頭になるわけですし」




「けっ……」









苗字組は何から何まで私中心で本当におこがましい。






ならジュノンと結婚したら、ジュノンがここの頭になるんだな、なんて





少し想像してしまったのは私だけの秘密にしておこう。

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