ぐちゃぐちゃに塗りつぶされて ページ3
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別に聖人になった覚えはありません。ただ仲間達といっしょに戦場へと向かっただけです。
そして、私を召喚したマスターは私が自己紹介らしきモノを終えた後以来黙り続けていて心配なのか知りませんがまたじっ、とこちらを見つめきます。
同じようにじっ、と見つめ返します。
「エルズバーグちゃんの目って綺麗なんだね！」
マスターはそう言いました。私の穢れた海のような瞳を綺麗、と言いました。
私はその褒め言葉のようなモノにくすくすと
「マスターの瞳も綺麗ですよ。
その蜂蜜色の瞳、素敵です。」
同じように褒め言葉らしきモノを返すと、マスターは「嬉しいな！」と言ってくすくすと歌いました。
そしてマスターはある程度のリズムでくすくすと歌った後、こちらをまたじっ、と見つめてこう言いました。
「じゃあ、案内するね！」
マスターはそう言って私の穢れた手をゆっくりと取りました。
そして引っ張ってくれてその私を召喚したらしき所を出ると、広く、白い廊下が私の目に見えてきます。
嘘を喰らってぐちゃぐちゃにした戦場のように暗く、ゆらゆらと炎が揺らめいているところではなくて安心しました。
「で、あそこが食堂でね_______」
きんきんと鳴る仲間達のうるさい声ではなく1人の少女の声が私の耳に入って聞こえました。
食堂やシミュレーションルーム、ティールームなど、ここはとても広いみたいですね。
あの狭くてうるさくてきんきん鳴り響くようなあそこではなくて本当に良かったと思います。
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作者名：まかろんさらだ | 作成日時：2019年1月31日 17時
