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私の言葉に驚いたのか
目を見開いている。

あれ?
斎藤さんはここに住むものだと勝手に思っていたけれど…。

本家とは違う家の方がいいのかな?

少しだけ首を傾げながら、
斎藤さんを見つめていた。




A「もしかして、
ここに住むつもりはありませんでしたか?」

斎藤「……いや、いいのか?」

A「……離れないと言ったのは、斎藤さんですよ?」




悪戯っぽく笑って言えば、小さく
「そうだな」
と呟いて、少しだけ口角を上げて笑った。




A「これ、浅見様が持って来てくださった
着物の中にあったので置いて行ってもらったんですが、
斎藤さんにどうかなって思って…」

斎藤「着物…?」

A「あ、もしかして、
洋装の方が良かったですか?」

斎藤「いや、俺には普段着に洋装は合わん。
着物は有難いが、貰っていいのか?」

A「もちろんです!
斎藤さんの為に頂いたんですから」




差し出した着物一式を斎藤さんは受け取り、
その着物を嬉しそうに見つめている。

斎藤さんの為にと置いていって頂いた着物。

それは煌びやかな女物の着物の中にあった、
男物の黒い着物。

やっぱり斎藤さんには
黒い着物が一番似合うと思ったんだ。

だから、その着物を見つけた瞬間に、
どの着物よりも真っ先に手に取っていた。

その時の浅見様、
物凄く驚いた表情をしていたな。




A「私も着替えてきます。
そうしたら、ご飯にしましょう?
原田さんや永倉さんは、
近藤さんを連れて飲みに出掛けてしまわれましたから、
簡単な物ですが作りますよ」

斎藤「俺も手伝おう」

A「はい。
それではまた後程、炊事場で」

斎藤「ああ」




斎藤さんがいる部屋から離れ、
着物が置かれている部屋へと戻る。

何枚か頂いた着物の中から、
水色の無難な着物を選んだ。

さすがに普段着として着るのに、
訪問着のような綺麗な着物を纏うわけにはいかない。

浅見様に普通の無難な着物も置いていってもらって良かった。

「そんな地味な着物…」
なんて言っていたけれど、
私はこういう大人しい感じが好きなんだ。

高く結い上げていた髪も解き、
軽く櫛で解いてから
以前の原田さんのように下の方で簡単に結ぶ。




A「今日はお風呂できっちり洗おう…」




支度が終わり、足早に炊事場へと向かった。

144:年末の約束→←143:日常の始まり



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

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