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142:雪村本家 ページ39

明治元年12月。

私たちは三月の時を経て、
雪村の村へと戻ってきた。




原田「ほぉ、ちゃんとした村になってんじゃねえか」

永倉「あれから随分時間が経ったからな」

A「建物に関しては、
全てが終わっているようですね」




職人さんたちの姿はなく、
今度は家具などを運び入れる行商人たちが
右往左往としている。

その行商人たちの隙間から、
見慣れた人物が嬉しそうに
こちらへ歩いてきている姿が見えた。




A「近藤さん!」

近藤「A君!それに、左之や新八、斎藤君も!
よく無事に戻ってきてくれたな!」

斎藤「局長も、お元気そうで」

近藤「ああ。源さんも元気だぞ」




あれだけ(わだかま)りを作って脱退した
原田さんや永倉さんも、
近藤さんの姿に嬉しそうだった。

近藤さんは新選組として
活動は出来なくなってしまっているけれど、
それでも皆さんにとってはとても大切な人なんだ。




近藤「A君、君は粋だね」

A「急にどうしたんですか?」

近藤「雪村本家は、
君の要望だったらしいじゃないか」

A「出来たんですか?!」

近藤「ああ。
いつA君たちが戻ってきてもいいように、
一番最初に内装も終わらせてある。
今日からでも住めるぞ」




ここに来た時は土台しかなかったのに、
職人さんたちが頑張ってくれたんだ。

嬉しくなり、
浮足立つ気持ちを抑えながら本家へと向かう。




斎藤「これは…」

原田「おいおい、
まさかこんな所で拝む事になるとはな」

近藤「再現度も凄いが、
これを要望したA君もすごいだろ?」

永倉「懐かしいな!
これって、八木邸だろ?」




私が職人さんたちにお願いしていた事。

それは、
私たち雪村本家は八木邸と同じ造りにしてもらう事だった。

ちー君に外観や間取りを教えたのだけれど、
口頭では分からないと言われ、
それなら京にいる間に
八木邸を見て来て欲しいと頼んだんだ。

私が新選組の人たちと出会い、
姉様と再会できた場所。

それが八木邸だったから、
どうしても本家は八木邸と同じにして欲しいと頼んだ。




A「一番思い入れのある建物でしたから、
どうしてもこれが良かったんです」

永倉「Aちゃん!中、入ってもいいか?」

A「もちろんです!どうぞ」

永倉「うひょー!なっつかしー!
八木邸そのまんまだな!」

原田「庭まで同じじゃねえか!」

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

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