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赤子が産まれた勝道夫婦だったが、
雪村の村人からの目は
何一つ変わらなかった。

そんな環境の中で育った綱道は、
その恨みを自分の父親である勝道に向ける。

父親に恨みを持って育った綱道は、
8つの時にとても些細な親子喧嘩で逆上。

綱道は父親である勝道を刺殺した。


詮議で処刑が決まった綱道は、
何も話さないし抵抗もしない。

自分の署警備まで、
まるで人形のように大人しくしていた。

だが処刑当日。
綱道を助けに来た鬼たちがいた。


その鬼たちとは初霜家。


そして、崖から落ちた子供の骸。
それも初霜の鬼が用意した偽物だった。


この時、近藤さんを助けた時の事を思い出す。




A「私は、初霜の鬼と、同じ事を…」

南雲「ん?何の話?」

A「……ううん、何でもない」




少し話を反らしてしまったな…。

綱道の話に戻そう。


綱道は自分を惨めな思いにさせた雪村家を恨み、
そして、その恨みを晴らすために
初霜の鬼たちを結託した。

初霜の鬼たちは、
私たち雪村家を恨む理由などはないが、
はぐれ鬼として生きてきた初霜家は、
これは良い機会だと思い、
国道を利用したという事だろう。

綱道は8つの時から初霜の鬼たちと過ごし、
初霜の鬼たちに当主として扱われた。


そして、作り出したものが…。




A「まがい物…」

南雲「その、まがい物が問題なんだ」




兄様が調べ上げてきた内容は、
本当にどれも耳を疑いたくなる事ばかり。

そのまがい物の中身、
それも問題だった。




南雲「西洋から渡来した物を元にしたみたいなんだけど、
綱道はそれを参考に、
混血鬼の血を使って作り出したようなんだ」

A「こ、混血鬼を?!」

風間「フン。腐った男だ。
混血は自らが鬼の血を受け継いでいるなど知らぬのに。
まさかそんな所で、鬼に使われるとはな」

南雲「その混血鬼の血を使ったまがい物を
幕府に献上し、
綱道は研究資金と人員をまんまと手に入れた」

A「人員って、まさか…っ!」

南雲「新選組だよ」




眩暈がしそうだった。

知らず内に新選組は、
綱道の手伝いをさせられていたんだ。

しかも新選組を名指ししたのは、綱道だとも…。

新選組を名指しした理由は、
名もない浪士集団だったという事だけ。

その、名もない浪士集団は身分も関係なく、
厳しい規律の中で暮らす者たちだから。


本当に、それだけの理由だった。

134:新型羅刹の真実→←133:兄の報告



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

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