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こんな時でも楽しそうにするなんて…。
ちー君は沖田さんよりも戦闘狂かもしれない。
そしてやっと、
この城にいるであろう羅刹を全て斬り捨てた。
鬼刹を相手にしていた
斎藤さんたちへと視線を向けると、
鬼刹は虫の息。
鬼の羅刹を相手に、
そこまで戦っているとは…。
本当に新選組とは、凄い人たちの集まりだ。
鬼刹「くっ…。
この俺が、人などに追い詰められるとは…っ!」
隊1「組長、今です!」
斎藤「心得ている」
隊士さんの合図を共に斎藤さんの左手が、
目にも止まらぬ速さで刀を抜き去った。
その切っ先は驚くほど的確に
鬼刹の体に刻まれた傷口を斬りつける。
斎藤さんの刀は鬼刹の急所へ届き、
そして鬼刹は倒れた…。
A「終わった…?」
天霧「見事な太刀筋です」
風間「フン、人間風情が。
まあ、よくやったと褒めてやろう」
斎藤「あんたに褒められても嬉しくはない」
ようやく白河城での戦いが終わった。
鬼刹に聞きたい事はあったけれど、
今やそんな事はどうでもいい。
隊1「組長、終わりましたね…」
斎藤「ああ。あんたたちも、よくやった」
隊2「組長からのお褒めの言葉、
冥途の土産に持って行きますよ」
隊3「先に逝ってる奴らに、自慢しねえとな」
そうだ…。
隊士さんたちは、もう…。
ゆっくりと隊士さんたちへと近づく。
目頭は熱い。
視界が涙で歪む。
隊2「雪村さんは、羅刹ではないのでしょう?」
A「はい…」
隊1「羅刹とは違い、
雪村さんの髪はとても綺麗ですね」
隊3「その瞳も、まるで太陽のようです」
A「そんなこと、ないです…。
私は、全てが血塗られています…。
綺麗なものなど、何一つありません」
目に映る隊士さんたちは、
とても晴れやかな笑顔だった。
そして隊士さんたちは、
私に向かって頭を下げる。
隊1「ありがとうございました。
雪村さんと過ごした日々は戦の最中でも楽しくて、
あなたの笑顔を見ているだけで明るくなれました」
隊2「斎藤組長と仲良くやってくださいよ。
それだけが、俺たちの願いです」
隊3「組長の相手は大変ですよ?
なんせ、この人は何を考えているか分かりませんからね」
斎藤「言いたい事を言ってくれる」
隊士さんたちの言葉に、何も返せない。
私はあなた方を、
ならなくていい羅刹にさせてしまった。
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時