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131:三番組最後の仕事 ページ13

鬼刹の前に出てきた羅刹たちは、
ずっと私たちと戦ってきた
新選組の隊士さんたち。

怒りと悲しみが湧き上がってくる。


ごめんなさい。

何の罪もない、
ただ偵察に出ていた隊士さんたちを、
私が巻き込んでしまった。


目頭が熱くなる。

これまで一緒に戦い、
他愛もない話をして笑い合う。

今まで過ごしてきた出来事が、
脳裏を走馬灯のように駆け抜けた。




A「皆さん、ごめんなさい…。
私が、巻き込んだ…。
それならせめて、私が葬ってあげるのが餞…っ!」




はらりと落ちる髪は白く、
熱くなる瞳が変わる。

床をトンッとければ体はまるで
体重なんてないかのように軽く飛ぶ。

だけど太刀筋に迷いがあるのか、
隊士さんに受け止められてしまった。


迷いがあるに決まってる。

この人たちは、
私たちと一緒にいた人たちなのだから。




隊1「ゆ、きむら、さん…」

A「っ!?私が分かりますか?!」

隊1「不覚を取りました。申し訳ありません」

A「私の方こそごめんなさい。
あなた方を、巻き込んでしまいました…」

隊1「私たちにもまだ、正気があります…。
雪村さん。新選組が戦う時、
気を付けなければいけない事があるのを、ご存じですか?」




気を付けること…?


それが分からず、小さく首を横に振る。

すると隊士さんは小さくフッと笑い、
私の刀を押し返して引き離す。

そして他の隊士さんたちに目配せをすると、
残りの二人が素早く動き、鬼刹を取り囲んだ。




隊1「絶対に、敵と一対一で斬り合うな」

斎藤「その状態でよく覚えていたものだ。褒めるべきだな」

隊2「斎藤組長に褒められるなど、
私にとっては嬉しい限りです!」

隊3「俺たちに正気があるうちに!」




そう言うと隊士さんたちは、
斎藤さんと一緒に鬼刹に向かった。

それを見る事しか出来ず、
呆然と立ち尽くしてしまっている。


だけどそんな
私の体と思考を動かしたのは天霧君だった。




天霧「呆然としている暇はありません。
まだ羅刹たちは残っている。始末しますよ」

A「……うん。
私に出来るのは、皆さんに羅刹を近づけさせない事。
あの人たちの邪魔は、絶対にさせない!」




私たちは残った羅刹を相手にし、
どんどん斬り捨てていく。

斎藤さんたちに近づく羅刹に対しては、
匡ちゃんから貰った銀の弾丸を打ち込んだ。


だんだん数が少なくなっていく羅刹たち。

チラッとちー君を見れば、
楽しそうに刀を振るっていた。

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント&一気読みありがとうございます!風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年10月2日 16時

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