１４６話：突然の訪問者 ページ47
明治２年１１月。
暑い夏も過ぎ、秋も終わりに近づいていた頃。
南雲「A、あの書物って何処だっけ？」
貴女「あのって言われても、何か分かんないんだけど」
南雲「ほら、あれだよあれ。あの…えっと…」
何を探しているのかさっぱり分からず、兄様の文机に置かれている書面を覗き見る。
……ああ、家系録の事か。
最近はこの村に移り住む鬼たちがかなり増え、兄様は鬼たちの名簿を作っている最中だった。
【頭領がいる村】
それだけで、鬼たちの安心感が違うらしい。
貴女「家系ロックなら、時實の蔵にあったはずでしょ？」
南雲「それだ！」
斎藤「俺が取って来よう」
貴女「大丈夫ですよ、私が行きます。
私の仕事は一段落しましたから」
私は立ち上がり、蔵に行こうと部屋を出た。
家系録は何処の棚に置いてあったかな？
行けば分かると思うけど、あれは大事な物だから奥の方に片付けたような…。
貴女「もしかして隠し部屋とかじゃ、ないよね…？」
あの部屋にだけは入りたくない。
綺麗に直った蔵だけど、隠し部屋の暗さは変わらない。
貴女「隠し部屋にありませんように…っ！」
そんな事を願いながら、草履を履いて本家を出た。
蔵は本家の近くだから移動力はそんなにないけれど、隠し部屋にあるかもしれないと考えると足取りは重い。
蔵の少し重たい扉を開け放ち、書物が並ぶ棚へと歩みを寄せる。
棚の中から目的の家系録を探した。
貴女「あった！良かった、隠し部屋じゃなくて…」
家系録を胸に抱き、私はほっと胸を撫でおろした。
そう言えば次の書面を書くのに、除名録と犯罪録がいるんだっけ…。
ついでだから、それも探して持って行こう。
今度は自分の仕事で必要になる書物を探し始めた。
貴女「あっれぇ？ないなぁ…」
何処を探しても見つかる事がない除名録と犯罪録。
何故ない！
あれは大事な書物だから、家系録と同じ棚にあるはずなのに！
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 何度も読み返して読んでます。斎藤さんとの恋仲で幸せです。涙が流れてます。 (2020年5月26日 21時) (
レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 朔さん» コメント＆一気読みありがとうございます！風間の言葉遣いがなかなかに難しく、上手く表現出来ているのか不安でしたが、可愛いと言ってもらえてうれしいです♪なかなかに私の妄想が激しいものになってしまいますが、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2019年10月4日 9時) (レス) id: 92dfc97012 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - コメン失礼します!今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました!!悲劇が無くて風間がかわいくて()大好きです!!!最近は薄桜鬼の小説を書いてる方も少ないので...(>_<)応援しています(^^ゞがんばってください!!長文失礼いたしましたm(__)m (2019年10月4日 2時) (レス) id: af48bb8f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2019年10月2日 16時
