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疑問は晴れたようだけど、
斎藤さんは離れない。

離れて欲しいわけじゃないし、
このままでも全然構わない。

この匂いに、存在に包まれていられるなら、
私は幸せだと思った。




斎藤「あんたは、左之の事を好いているのか…?」

A「………はい?」

斎藤「だから、左之の事を…」

A「好きですけど…?」




何の躊躇もなくはっきりと答えると、
私の手を握る手に力が入った。

斎藤さんが何を考えているのか、
私には分からない。




A「永倉さんも、平助君も。
沖田さんも、土方さんも。
私は皆さんが好きですよ?」

斎藤「………は?」

A「永倉さんや原田さんは兄様みたいだし、
平助君は友達…でしょうか?
沖田さんは同士ですし、
土方さんは……父様?兄様?
もしかしたら母様のような…」

斎藤「い、いや、そのような事を聞いているのでは…」

A「………?
では、何が聞きたいんでしょうか?」




本当に何を聞きたいのか分からない。

だけど
「いや、いい…」
と一言呟き、斎藤さんは離れた。


気にはなるし、
離れてしまった事は寂しく感じてしまうけれど、
それ以上に聞かれなくて良かったと、少しほっとした。




斎藤「すまなかった。
もう夜も遅い。寝ろ」

A「はい…。おやすみなさい」




斎藤さんの部屋を出て縁側に座った。

また、月を見ようと空を見上げた時だった。




斎藤「誰が縁側へ行けと言った。
寝ろと言ったはずだが?」

A「うっ…。
す、すみません…。戻ります」




障子から顔だけ覗かせた斎藤さんに
注意を受けてしまった。

しゅんとしながら部屋へと戻り、
布団の中に入って眠りについた。

108:突然の別れ<雪村千鶴>→←****



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 素敵だよ。涙が流れます (2020年5月24日 23時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年9月26日 17時

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