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藤堂「俺の事は気にすんなよ。
これからこの新選組も
どうなるか分かんないしさ。
解決できるもんは
さっさとしちゃったほうがいいだろ?」

A「それなら、
衝動が出た時に一気にやりましょう。
衝動もないのに飲むところを見ていると、
私が心配になってしまいます」

藤堂「分かった!じゃあ、次からそれで頼むよ。
悪いな。Aには無理ばっか言っちゃってさ」


―――――回想終了―――――




そんな事があり、
今では一度の摂取量がかなり増えた。

平助君は私の体の負担も考えてくれていて、
辛くない程度に留めてくれているから、
私自身は傷を付ける回数が増えただけで
他に辛い事はない。

おかげで平助君の吸血衝動は
一日に一度程度。

長いと二日は衝動に悩まされなくなっていた。


江戸での生活が落ち着き始めていた頃。

いつもと違う表情で、
近藤さんと土方さんが戻って来たかと思えば、
幹部隊士さんたちを集めて広間で話をしている。


私は少し遅れてしまった為、
廊下で広間の壁に凭れ掛かり、話を聞いている。




近藤「我々の今後の行動についてだが、
まずは甲府へ向かい、
そこで新政府軍を迎え撃つ事となった」




近藤さんは嬉しそう。

こんなに嬉々とした近藤さんの声は、
久しぶりに聞いたな。


どうやら今回の御役目にあたって、
近藤さんは若年寄格、
土方さんは寄合席格という身分を頂いたらしい。

そういう身分とか私には興味がないし、
聞き流しておこう…。

だけど、その近藤さんに対し、
少しの不信感を漂わせた声音で問いかける人がいた。


永倉さんだ。




永倉「近藤さん。
その甲府を守れって話を持ってきたのは、何処の誰だ?」

近藤「;勝安房守(かつあわのかみ)殿だが…、
それがどうかしたのか?」

永倉「大の戦嫌いで有名らしいな。
そんな人が、何で俺たちに
大砲やら軍資金を気前よく出してくれるんだ?」

原田「そもそも徳川の殿様自体が、
新政府軍に従う気満々らしいな。
勝なんとかさんも、同じ意向なんじゃねえのか」




永倉さんに触発されたのか、
それとも原田さんも不信感を抱いているのかは分からないけど、
近藤さんに意見するように声を出す。

何だか、雰囲気が良くない気がするな…。
大丈夫かな…?


私は空を見上げながら、
何も怒らなきゃいいけど…、と思いながら聞いていた。

****→←98:不信感



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斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さんと恋仲になって欲しいです。 (2020年5月24日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年9月19日 7時

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