【薄桜鬼】純血を巡る者３ (ページ13)

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４７：まさかの出来事ページ13

そういえば、ここは斎藤さんのお部屋だ。

ってか私は、いつまでここに居座ってるんだ？！
迷惑極まりないじゃん！

湯飲みをお盆の上に置いて、掛け布団を捲った。

斎藤「どうした？」

A「いえ、あの…」

斎藤「厠か？」

A「いえ、そうじゃなくて…。
あの、すみませんでした！！」

座る体制を変える事が出来たから、
斎藤さんに向けて頭を下げた。

いつものように頭を下げたからなのか、少しクラクラした。

A「斎藤さんのお部屋に居座ってしまって」

斎藤「構わぬ」

A「でも、私が布団を使っているから
斎藤さんは畳の上で寝てらっしゃいます」

斎藤「特段気にするような事ではない」

A「気にします！私は部屋へ戻りますので、
ちゃんと布団で寝てください」

立ち上がろうと必死に足に力を入れる。

すると、立ち上がる事は出来たのだが足はフラフラ。
貧血はまだ残っているようで、
頭がクラクラとして目の前が真っ白になった。

駄目だ、崩れるっ！

そう思ったのと同時に、体がしっかりと支えられた。

斎藤「無茶をするなと言っただろ」

A「すみません…、ありがとうございます」

もう一度布団に戻され、
背中をぴったりと布団にくっつけられた。

A「あの…」

斎藤「ここにいるといい」

A「でも…」

斎藤「近くにいた方が助けやすい」

A「ですが、この寒い冬に畳の上では…」

斎藤「ならば、俺も布団に入ればよいか？」

そそそ、それはっ！
い、一緒に寝るという事では？！

は、恥ずかしすぎる…っ！

でも、この布団は斎藤さんのだし…。
別に嫌って訳じゃないから構わないんだけど…。

ん？私、一緒に寝てもいいって思ってる…？

そんな事を考えていると、
灯油の火が消えて部屋の中が闇に包まれた。