【薄桜鬼】純血を巡る者２ (ページ12)

今日:36 hit、昨日:31 hit、合計:119,237 hit

＊＊＊＊ページ12

A「でも！」

土方「でも、とかだってって…、
てめえはガキか！
その条件を飲めねえっつうなら
外出許可は出せねえな」

A「く……っ、分かりました。
では、斎藤さんにお願いします」

土方「あともう一つ。これも絶対条件だ」

A「何でしょう？」

土方「必ず戻れ」

それは意外すぎる条件だった。

斎藤さんを連れて行くのであれば
戻ってくる事は当たり前だけれど、
まさかそれを条件に出されるとは思わなかった。

昨夜あんな事があったのに、
それでも戻ってこいと言ってくれる。

それが不覚にも嬉しかった。

A「必ず戻ります！」

土方「いつ出るんだ？」

A「早い方がいいと思いますので
明朝には出ようと思います」

土方「準備はしっかりして行けよ」

A「はい！」

この後、姉様に一度村へ戻る事を伝えた。

姉様は自分も行きたいと言い出したけれど、
それを説得して何とか止めた。

他の幹部隊士さんたちには
土方さんが説明したらしいけど、
何で斎藤さんなんだと反感を買ったらしい。

まあ、その口答えは
土方さんの怒号で抑えられたみたいだけどね。

そして私と斎藤さんは明朝、
この新選組の屯所を後にしたのであった。